「白塗り市議」「鼻だしマスク市議」「覆面レスラー市議」「なりすまし市議」などなど、お騒がせ市議リストに新たに「噛みつき市議」が登場した。
噛みつき行為をしたのは鹿児島薩摩川内市の坂口健太前市議。深夜、鹿児島市内の路上で知り合いの40代女性の腕に噛みつきけがをさせたとして、傷害の疑いで逮捕・送検された。
当時は酔っていて記憶が定かではないと訴えていた坂口前市議だが、「噛んだあとの写真、腕ですね。写真で見てそういうことがあったんだと、私自身噛んだんだという認識(に至った)」と語った。
坂口前市議は地元鹿児島県薩摩川内市生まれ、2016年に薩摩川内市市議会議員選挙に出馬し、2161票を集めて4位で初当選。今年は特別委員会の議長に選任され、地域の代表、そして世代の代表という言葉を掲げて活動していた。
一緒に活動していた市議は「何事にも全力で熱いタイプ。政治に関して芯があり、納得できない意見に対しては噛みつくタイプだった。まさかリアルでも噛みついてしまうとは……」と困惑。坂口氏は逮捕されたあと辞職願を提出、受理され、謝罪会見で禁酒を宣言した。
この事件に関して、元東京都知事で国際政治学者の舛添要一氏は「一番大事な役割についてみんな忘れている。品行方正の代表でなければいけないみたいな、道徳的な期待ばかりかけているからこういうことになる」と指摘。
また、「議員のなり手がいなくなってしまっている。10人定員だが9人しか立候補せずに全員当選みたいなことが当たり前になってしまっている。市町村議会の議員はまず『絶対これをやりたい』という人が少なくなって、質が低下していることは確か」と人材不足が深刻だとも解説。
さらに優秀な人材が集まらないことについて「国会議員、市議会議員は英語で言うと“ローメーカー”だから、法律を作る人。『いい法律を作ってくれた』『あの議員はよかった』という、そのレベルの議論をマスコミも有権者もしないといけない」と苦言。「法律作るのが仕事なんだけど、そっちがまったく注目されない。だから日ごろの生活態度に注目が集まってしまう」と分析した。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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