「世界水泳福岡2023」12日目が7月25日に行われ、競泳・男子200メートル自由形決勝で大波乱のレースとなった。優勝候補で18歳の世界記録保持者、ダビド・ポポビッチ(ルーマニア)が終盤に失速。中盤までレースをリードしながら4位に終わった。「最後の50メートル」で予想だにしないドラマが待っていた。
ポポビッチは前日24日に行われた準決勝で1分44秒70を記録し、全体1位で決勝進出。終盤は流すような余裕の泳ぎで圧巻の速さを見せつけていた。そして、今日の決勝も序盤からレースをリード。最初の50メートルは23秒74で自身が持つ世界記録を0秒49上回るハイペースで入った。続く100メートル地点では50秒18、150メートル地点では1分16秒78とトップのまま金メダルへ向けてレースは残り50メートル。
しかし、最後のターンを終えて残り25メートルかというところでポポビッチが失速するとともに、ファン・ソヌ(韓国)、そしてマシュー・リチャーズ(イギリス)が一気に並びかけ、最後はリチャーズが1分44秒30のタイムで差し切り金メダル。ポポビッチは1分44秒90で4位となり、メダルにも届かなかった。
優勝したリチャーズに観客は拍手喝采し、会場は最高潮のボルテージに。予想だにしない大逆転劇に酔いしれた。ファンからも「最後の50m」、「予想外の失速」「逆転ってすごいなあ」など多くの反響が寄せられたレースだった。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)