7月から施行された撮影罪。ひそかに性的姿態等を撮影する行為「盗撮行為」をした場合に3年以下の拘禁刑、または300万円以下の罰金刑をうける可能性がある。この法律を待ちに待っていた業界が航空業界だ。
飛行機のなかでは、客室乗務員（CA）のスカートの下にスマートフォンを差し入れ盗撮する卑劣な行為が横行。これまでCAへの盗撮は都道府県で刑罰が異なる迷惑防止条例違反などで摘発していたが、どこの上空でおこなわれていたか特定が難しく、摘発するにはかなりのハードルがあった。
今回施行された撮影罪では、日本の航空機内であれば国内外問わず処罰の対象となる。しかし撮影罪は、あくまで性的な部位や下着を撮影した場合などに適用されるもの。通常の業務をする様子を許可なく隠し撮りしたとしても撮影罪の適用外という一面がある。
現役CAによると「実際にお客様との距離もかなり近い。動きのなかでスカートの丈が上がってしまったり、そういうことを考えると気づかないうちにされている可能性は高いのかな」また「発覚するのは一桁台じゃないですかね」と盗撮されていても気づかないケースがあることにも触れた。
航空業界の労組の調査では、約7割のCAが「盗撮された」「盗撮された可能性がある」という。まったく気づかずに盗撮されているものも含めると、ほとんどの客室乗務員が被害にあっている可能性もある。
「自分が撮られていて、知らないうちに盗撮サイトに投稿されているのであれば、かなり嫌悪感はある」と現役CA。続けて「自分自身が盗撮されたと思っても対応が難しい。もし間違いだった場合の可能性とか」と現場での悩みを告白。「客室乗務員が被害にあった場合は泣き寝入りする可能性もあると思う」と悔しさをにじませる。
全国盗撮犯罪防止ネットワークの平松直哉氏によると「盗撮行為が多い座席」があるそうで「非常出口の前のCAさんと対面に座る席。あそこでの映像が多く見られた」と、離着陸の際にCAと向かい合せとなる状態からの盗撮映像が多いと解説した。
千原ジュニアはCAが盗撮写真のあるサイトで自分のだと思われる写真を見つけたとしても「『これ私です』と言うと『ああ、そうなんや』ってなるから逆に言えない」と“身バレ”してしまうため、告発する難しさを指摘。
自身も街で盗撮被害にあっていると話し、相手が単にスマートフォンを操作しているだけなのか盗撮なのかを見分けるのはわかりにくいとしながらも「見てるフリして『撮ってはるな』というのはなんとなくわかる」と明かした。
（『ABEMA的ニュースショー』より）
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