「世界水泳福岡2023」14日目が7月27日に行われ、ハイダイビング男子決勝では大迫力の演技が繰り返される中、ポポビッチ(ルーマニア)が他を寄せ付けない強さで金メダルを獲得した。地上27m、ビルにして9階分の高さから飛び込み、空中でクルクル回転してから、小さく見えるプールにズドン!選手も観客もその恐怖と興奮が交差する“モンスター競技”の虜になっている。
【映像】27メートルの高所から飛び込んだ選手は高速回転から「ノースプラッシュ」
男子選手であれば27mの高さから、時速90キロ以上で落下する「ハイダイビング」。もともとは断崖絶壁から水面にエクストリームスポーツの一つだったが、そこから競技としてより整備されたものが、世界水泳でも2013年のバルセロナ大会から採用された。室内のプールで行われる高飛込でも高さは10mで、ハイダイビングは女子で2倍、男子であれば3倍近い高さから飛んでいることになる。
選手も地上27mの踏み切り位置では、入水するプールも非常に小さく見えるという。地上にいる観客からしても、はるか上空から水着だけつけた選手が回転しながら落下してくる様子は恐怖すら感じる。息を呑む静寂から「ズドン!」と大きな音を立てて入水するが、その音と反比例するように水しぶきは実に小さい。このギャップがまたすごさを感じるポイントだ。
日本国内でも、福岡で行われたことで急激に注目度が高まった「ハイダイビング」。日本人選手は現在1人しかいないが、今後さらに競技人口も増えていくかもしれない。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)