マイナンバーカードの保険証一本化について、国際政治学者の舛添要一氏は「アメとムチ」の「ムチ」のようだと表現。マイナンバーカード自体に辛らつに意見を述べた。
岸田文雄総理大臣は2024年秋に現在の健康保険証を廃止し、マイナ保険証に一本化する方針について「現場の声や意見は大切にしなければならない」と、延期を含めて検討していることを示唆した。
ジャーナリストの青山和弘氏は、病院や介護施設などから「マイナンバーカードを事前にあずかるのが怖い」という声が挙がってきていることなどを紹介。そのうえで「いろいろな情報が紐づけられているので、保険証ならコピーして預かるということができるんですけど、使い勝手が悪い」と指摘。
そして、岸田総理は一本化を推し進めてきたものの「保険証がないと、これまでやっていたことができない」という声が多くあがっており、岸田総理の雰囲気が変わってきているという。現在は「保険証の廃止の時期をどこまで遅らせるのか、どうするのか」を検討する段階に入っているという。
旗振り役として推進してきた河野太郎デジタル大臣については「デジタル化は進めないとダメだ」という方針はあるものの「官邸が『遅らせるんだ』と言えばしょうがない」というムードもあるとして「河野さんが大臣を続けるのかどうかも含めて、マイナンバーカードの問題というのは大きな注目点。永田町の政局の焦点みたいになってきてしまっている状況」と説明した。
そんな状況に、舛添氏は「『マイナンバーカードを作ったらポイントをあげます』というアメでうまくいかなかったら、今度はムチ。『健康保険証取り上げるぞ』と。そんなやり方でうまくいくはずがない」とバッサリ。
カード類が普及した好例として、PASMOやSuicaといった交通系ICカードを挙げて「ものすごく便利だからみんな使いますよね。ああいうことがなくてこんなことをやったってダメですよ」と言い切った。
「私はパソコンもスマホもやりますけど、マイナンバーカードの関係のやつはメチャクチャ時間がかかる。だから国民にとってより利便になって、まったくパソコンもやらない人だって『これはあってよかった』って思わないとダメ。役人がやるとこういうことになる」と辛らつに語った。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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