東京・渋谷区の副区長が女性区議を「ブタ」などと誹謗中傷していた問題で、副区長が退職届を提出した。
「桑ブタ」「国民民主の桑ブタは(中略)早めに封じておかないとね!」(澤田副区長)
渋谷区の澤田副区長が、区の職員約120人が閲覧できるグループチャットで国民民主党の桑水流区議を「桑ブタ」などと揶揄していた問題。
桑水流区議は、非公表にしていた自宅のマンション名までさらされていた。
「ブタやバカって言われたこと以上に住所をどうやって入手したのかということと、それを書き込んだうえで封じなければというのは、私以外に封じられた人がいるのかなと思いますし、そこが恐怖を感じた」(渋谷区議会・桑水流弓紀子区議)
この問題で8日夕方、長谷部渋谷区長が会見を開いた。
「本日、澤田副区長からの退職届を受理し、承認したところでございます」(長谷部健区長)
澤田副区長は、長谷部区長と同じ広告会社・博報堂の出身で、長谷部区長の上司だった人物。2015年に区長の推薦で就任していた。
「昔、上司ということだが今は私が上司です。暴走して私の言うことをきかないということは全くない」「私の口から、今回は辞めるべきだということを区長として判断をして伝えました」(長谷部区長)
渋谷区は他の区議に対しても同様の発言がなかったか調査を進めている。
このニュースを受けて、『ABEMAヒルズ』では渦中の桑水流区議に話を聞いた。
――グループチャットで書き込みされたときどう思った?
「これが事実なのかということが衝撃だった。事実であれば渋谷区の職員の方も同様のことをされているのではないかと、不安と心配があった」
――容姿を揶揄されるだけでなく、個人情報を公開されたとして、会見では恐怖を語っていたが、どのように感じているか?
「政治家は住所を公開しないといけないので、私は家族もいるため自宅の住所ではなく、事務所の住所を使っていた。住んでいる場所は非公開にしていたのにもかかわらず、どうやって入手したのか。職員とはいえ不特定多数の方に向けて書き込んだうえで『早く封じなければ』という言葉とのセットは怖いと感じた」
――グループチャットには120名入っているそうだが、中の人たちのリアクションはどうだった?
「書き込みに対して“いいね”のボタンを押している人や同調している人、『相手にするのも大変だ』というコメントを書いている方もいた。それに対して『どうなんだ?』と声が上がっていたりもしたが、それでも私はこの職員も被害者なのではないかと。立場の高い方の書き込みに対してレスポンスをしないことも難しかっただろうし、常態化していたのであれば防げなかったのではなかと思う」
――今回は、結果として内部告発を受けて副区長は辞職に。副区長から謝罪文を受け取ったそうだが、中身を見てどのような気持ちになったか?
「一旦、受け止めるといった形で伝えた。気になるところは、謝罪と退職もしたがそれでおしまいではない。根本的な解決にはならないので、二度と区役所内でハラスメント行為や情報漏洩などが起きないような体制を作っていただきたい」
(『ABEMAヒルズ』より)
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