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 8月11日、プロレスリング・ノアABEMA presents N-1 VICTORY 2023」リーグ戦前半の山場、後楽園ホール大会が行われた。

 メインイベントはN-1 Bブロック公式戦、“I AM NOAH”潮崎豪と現GHCナショナル王者のイホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.の優勝候補同士の一戦。潮崎はここまでリーグ戦2戦2勝の勝ち点4と好発進。一方、ワグナーは初戦こそ稲葉大樹を破ったものの、その後はランス・アノアイ、中嶋勝彦に連敗。ここまで1勝2敗と、右肩の負傷もありまさかの負けが先行となっている。

 もし3敗目を喫すれば優勝戦戦から完全脱落となり後がないワグナー。序盤からヘビー級の重爆トペスイシーダを爆発させるなど気合十分だったが、まずペースを握ったのは絶好調の潮崎だ。

 場外戦から逆水平チョップの応戦で優位に立つと、袈裟斬りチョップからフィッシャーマンバスター。さらにロープワークの中で、必殺の豪腕ラリアットを決めると、ワグナーはたまらず場外にエスケープ。

 逃すまいとすぐさまリング内に連れ戻そうとする潮崎に対し、ワグナーは反則のサミングを仕掛けるなどなりふり構わぬ手に出るが、トップロープからの攻撃を仕掛けようとしたところ、逆に潮崎にコーナー最上段からのスーパー・フランケンシュタイナーを食らってしまう。

 勝機と見た潮崎は、左のラリアットからゴーフラッシャーと畳み掛け、「いくぞー!」の叫びとともに豪腕ラリアットを予告。しかし、ワグナーはこれを前方回転エビ固めで切り返し、潮崎がカウント2で返すと、すぐさま抜群のタイミングで逆ラリアットを発射。

 これで一気に形勢を逆転させると、ついに得意のワグナードライバーを爆発。潮崎がなんとかカウント2で返すも、すぐさま三段跳びムーンサルトで完璧にプレスし、カウント3を奪取した。

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 この鮮やかな逆転勝ちに後楽園ホールは「ワグナー」コールが爆発! これに応えるかのように、ワグナーはマイクを握りスペイン語でN-1優勝をアピールすると、ワグナーが「ビバ!」と叫び観客が「メヒコ!」と返す、「ビバ、メヒコ!」のコール&レスポンスで締め。

 観客の支持も獲得したワグナーが、チョップ、ラリアット、ムーンサルトという潮崎のお株を奪っての完璧なピンフォール勝ち。この勝利は単なる1勝以上の意味が生まれそうだ。
 
 これによってN-1 Bブロックの星取り状況は、潮崎が2勝1敗の4点でアノアイと並んでトップは変わらないものの、この日、稲葉を破った中嶋と征矢学、サクソン・ハックリー、そしてワグナーが2勝2敗の4点で追い、5選手が同じ勝ち点4という混戦模様。ここから抜け出すのは誰なのか?

 一方、Aブロックは、この日試合がなかった現GHCヘビー級王者ジェイク・リーが3戦3勝の6点でトップを快走。それをこの日、稲村愛輝を破ったマサ北宮が3勝1敗の6点で追い、吉岡勇紀を破った拳王も2勝1敗の4点でその後ろにピタリとつける展開。

 はたして両ブロックを1位通過し、9.3エディオンアリーナ大阪で行われる優勝決定戦に駒を進めるのは、誰になるのか?  魔物が棲むと言われるN-1、まだまだひと波乱もふた波乱もありそうだ。

(C)プロレスリング・ノア

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