8月13日(日本時間14日)にT-モバイル・パークで行われたシアトル・マリナーズ対ボルチモア・オリオールズの一戦で、オリオールズ・藤浪晋太郎がリリーフで登板し、嬉しい初セーブを記録。こうした安定感のある投球を見せている藤浪について、その鍵となったポイントを、元MLBプレーヤーの川﨑宗則氏氏が言及した。
【映像】藤浪を覚醒させた「一瞬の動き」
8月6日に放送された『ABEMAスポーツタイム』(ABEMA)では、改めて藤浪の活躍を振り返ることに。多くのファンが知るように、藤浪といえば、開幕当初に先発として苦み、リリーフへと配置転換されたものの、その後、登板を重ねるうちに制球力が向上。少しずつ、藤浪本来の投球を見せる場面が増えていき、オリオールズへのトレード後には、8月1日のニューヨーク・メッツ戦(オリオールパーク)で、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平と千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希を抜き、日本人投手最速となる102.6マイル(165.1km/h)をマークするなど、前出の初セーブ以外にも、様々な形で注目を集める投球を見せている。川﨑氏によると、実はこうした藤浪の“覚醒”ともいうべき現象が起きた背景には、ボールを受ける捕手側の“ある工夫”が大きかったという。
実はアスレチックス時代の終盤から、藤浪の球を受ける捕手が、ミットを“ド真ん中のストライク”に構えるように。それまで藤浪の制球が不安定だった時期には、捕手は通常通り、投げるコースに応じてミットの位置を変えていたものの、このように“ド真ん中のストライク”に構えるようになってからというもの、藤浪の制球が急速に改善されたため、最近では、日米両国の野球ファンからその効果を指摘する声が寄せられていた。
こうした“捕手の構え”について、川﨑氏は「(投手目線では)投げやすいです。やっぱり、低いところに構えたりすると、そこを狙わないといけないんですよね。」と、投げるコースによってミットの位置を変えるという一般的なスタイルよりも、投手にとっては捕手がミットを真ん中に構えた方が投げやすいとした上で、「あの高いところ(※ストライクゾーン)だと、あの(ストライクゾーンの)枠の中に、真ん中に構えてくれると、だいたいあそこに狙おうと思って投げるんですよ。そこに対して魂込めるから。」と、藤浪の場合も、捕手がこうした構えにすることで、神経質になり過ぎず、良いボールが投げられるようになると解説した。
(ABEMAスポーツタイム)