8月16日にペトコ・パークで行われたサンディエゴ・パドレス対ボルチモア・オリオールズの一戦で、オリオールズ・藤浪晋太郎がリリーフで登板。小気味良い投球で打者3人を抑える好リリーフを見せることとなったが、日を追うごとに安定感を増している感がある藤浪の投球について、元MLBプレーヤーの川﨑宗則氏が言及した。
【映像】藤浪のボールに打者がドン引き!?
この試合、10-1、オリオールズ9点の大量ビハインドで迎えた6回裏から登板した藤浪は、まず、この回先頭の2番フェルナンド・タティスを160km/hの速球とキレの良いカットボールを低めに集める投球でいきなり3球三振に切ってとると、続く3番フアン・ソトにはボールを見られて四球で歩かせるも、4番マニー・マチャドに対しては、160km/hの速球を見せた上で投じたボール気味のカットボールを打たせて三塁ゴロ併殺に。大差の試合であるとはいえ、リズム良く抑え、リリーフとしての仕事をした形となった。
オークランド・アスレチックスで迎えた今季の開幕当初、藤浪は制球に苦しむ場面が多く見られたものの、その後、徐々に復調し、リリーフに定着してからは、制球も次第に安定するようになっていた。そして、オリオールズへの移籍後には、すぐさま貴重なリリーフとして役割を果たし、13日(日本時間14日)に行われたシアトル・マリナーズ戦では、嬉しいプロ初セーブを記録。
開幕当初の乱調ぶりがまるで嘘のような安定感を見せているが、そうした藤浪について川﨑氏は、8月6日に放送された『ABEMAスポーツタイム』(ABEMA)に出演した際に、こうした“好調・藤浪”の理由について解説。MLB式のトレーニングや、チーム関係者からのケア、さらには捕手が“ど真ん中”にミットを構えるようになった工夫などが複合的に奏功した可能性について言及しつつ、「(一般的には)だいたい(ボールが失投として)真ん中に行くと打たれやすいって言われるんですよ。日本ではたぶん藤浪選手は(たとえば)真ん中で打たれた、“ほら、真ん中な。”ってコーチに言われてたんですよ。いつも(ストライクゾーンの)隅ばっか狙ってたから。難しいところ。隅を狙って真ん中行くから打たれる。魂がこもってないから。だったら真ん中に魂込めんかい!“真ん魂”ミドル・ソウル。気持ちを込めれば真ん中でも打たれないことが、藤浪選手は分かってしまいました。」と、神経質にコーナーを厳しく突こうとした球が、かえって失投となって痛打されるという状況になりやすい一方で、ど真ん中のストライクを狙ったザックリとした形であっても、気持ちの乗った球を投げれば打たれにくいということを、藤浪自身が感覚としても理解したのではないか?と推測する形でコメントした。
(ABEMAスポーツタイム)