自民党の森まさこ参院議員がX(=旧Twitter)に投稿した「ブライダル業界への補助金事業」の進捗報告が物議を醸している。
「議連の要望が叶い新設されたブライダル補助金の第一次、第二次公募の結果について報告を受け、夏の概算要求に向けた対応も説明を受けました」(森まさこ参院議員の投稿(一部抜粋))
12日、総理補佐官で自民党少子化対策議連の会長を務める森まさこ参院議員は、自身のXアカウントでブライダル補助金の順調な進捗状況を報告した。
一緒に投稿された画像には「自民党少子化対策議連の要望により新設されたブライダル担当」との記述もあり、ネットからは批判的な投稿が相次いだ。
「ブライダル業界にお金を渡すことが少子化対策?意味がわからない」「税金の無駄遣いするより減税して」(ネットの声)
森議員が”ブライダル補助金”と呼ぶ政策は、正式には「特定生活関連サービスインバウンド需要創出促進・基盤強化事業費」という名称で、コロナ禍で打撃を受けたブライダル産業活性化のため、インバウンド需要獲得のための経費の一部を助成する仕組みだ。予算は12億円で事業者には最大500万円が補助される。
あくまで目的はインバウンド促進だが、森議員は過去のブログで次のようにつづっていた。
「ブライダル業界はコロナ禍で大変苦しい状況です(中略)少子化に歯止めをかけるためにも支援が必要です」
ブライダル産業の支援が少子化対策に結びつくとしていた。
これに対して、ブライダル補助金に関して経済産業省の担当者は次のように答えている。
「少子化対策とはまったく関係ない。インバウンド創出ためのもの。外需を取り込んだビジネスモデルへ転換する事業者を支援するのが目的」(経済産業省・担当者)
また、補助の対象は「ブライダル産業に限ったものではない」とのことだが、現時点で採択されている事業者は15社。そのすべてがブライダル関連事業だという。
実質的にブライダル産業への助成金制度と捉えられてもおかしくない。ではなぜブライダル産業への支援が必要なのか?経済産業省は、コロナ禍前のブライダル産業の市場規模は1.4兆円で、関連産業も多いこと、円安メリットを産業に生かすのは政府の政策課題のひとつであることなどを理由としている。インバウンド創出の名目のもと、今後も支援は続くと見られている。(『ABEMAヒルズ』より)
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