沈着冷静な三笘薫だからこそ、感情をむき出しにしたシーンに驚かされた。得意のドリブルを封じてくる相手の粘っこいディフェンスにイライラが溜まっていたのか、ゴールラインを割ったボールをスタンドに蹴り込む。愚行ともいえる行動だったが、元日本代表・槙野智章は違った見解を語った。
2023-2024シーズンのイングリッシュ・プレミアリーグが開幕し、三笘が所属するブライトンは昇格組のルートンタウンと対戦した。左サイドハーフとしてスタメン出場した三笘は、36分に先制点となるゴールをアシストするなど見せ場を作った。
しかし試合を通してはドリブルを封じられる場面が目立つなどストレスの溜まる展開に。43分には左サイドでボールを受けてドリブルを仕掛けるも、対峙したラドックにうまく体を入れられる。なんとかボールを取り返そうと相手選手に掴み掛かるが、無情にもボールはゴールラインを割った。すると三笘は転がったボールに近寄り、ルートンタウンのファンがいるスタンドに向かってボールを蹴り込んだのだ。このプレーに主審はすぐさまイエローカードを提示。開幕戦から警告を受けた。
意味のないイエローカードであり、本来は愚行と言える無駄な行為だ。しかし8月13日に放送された「ABEMAスポーツタイム」で、槙野は違った見解を述べた。
三笘のことを「気持ちを表に出す選手ではない」という槙野は「こういう悔しい表情だったり、自分のプレーがうまくいかない時のアクションだったりが見られたのは良かった」とコメント。普段はあまり感情を表に出さない三笘から“悔しさ”が出てきたことを高く評価した。“温厚な三笘薫”からの脱却。今季、大爆発のきっかけとなる意識の変化になるかもしれない。
(ABEMAスポーツタイム)