相手をコーナーに追い詰めて右を振り抜いた直後、頭が後方に跳ね上がるような衝撃からの鮮烈なダウンシーンを受け、館内は悲鳴と歓声で騒然。次の瞬間、リングサイドで戦況を見守っていたラウンドガールたちが手で口を覆うように揃って“お口あんぐり”。なかには「いまの、ヤバくない？」といった様子で隣のラウンドガールに手を伸ばして身体を揺すり、互いに顔を見合わせる驚きの一コマがあった。
8月18日に後楽園ホールで開催された「RISE171」で、現RISEバンタム級王者の鈴木真彦（山口道場）とイマッド・サヒ（スペイン）が対戦。試合は2ラウンド終了間際に畳みかけるように２つのダウンを奪った鈴木が“問答無用の爆撃ボーイ”のニックネームを体現する圧巻のKO勝利を収めた。
昨年末に志朗とのリマッチで敗れ、今年のK-1では玖村将史との対抗戦で敗戦。再起を図る鈴木の相手は、２つのタイトルを獲得し、勢いに乗るスペインの21歳・新鋭だ。
一進一退の攻防を繰り広げた鈴木は２ラウンド残り20秒で一気呵成の猛攻を見せ、相手をコーナーに釘付けにすると、戦慄の右を振り抜いた。次の瞬間、サヒの頭が後方に勢いよく跳ね上がり、一つ目のダウン。その衝撃的な光景を受け、会場には悲鳴と歓声が入り混じった。
この衝撃に驚いたのは観客だけではない。リング下で出番に備えていたラウンドガールたちも驚きを隠しきれない様子で自らの手で口を覆うと、一様に顔を見合わせ、驚いた表情を浮かべていた。
試合再開直後、鈴木が強烈な右を一閃して2度目のダウンを奪うと、レフェリーがストップ。再起戦で“印象的”な勝利を飾った鈴木は、試合後のマイクでファンと自らの家族に「絶対にここから一番になる」と力強く誓った。
