観客から監督、解説までもが同情する不運が降りかかった。先発出場したクリスタルパレス戦で、まさかの2枚のイエローカードを受け、退場処分となった冨安健洋。
この判定について「1枚目も2枚目もどこがカードなんだ?」とサッカー界で物議を醸している。
9月2日に行われたクリスタルパレス戦にて、左サイドバックとして先発した冨安だが、60分、スローインでの遅延行為の判定で1枚目のイエローカードを受ける。さらに67分、ロングボールの対応時に競り負け、裏を取られた冨安が、相手フォワードのジョルダン・アイェウを後ろから倒したとしてファウルの判定に。2枚目のカードが提示され、冨安がピッチを去る事態となった。
アイェウへの接触についても、「厳しすぎる」「これでカードなの?」とファン・サポーターから批判的な声があがっている。それよりも問題視されているのが1枚目の遅延行為についてだ。冨安は8秒しかボールをもっておらず、審判の判定が疑問視されていた。
9月3日の『ABEMAスポーツタイム』(ABEMA)では、1枚目のカードについて焦点を当て別角度からの映像を放送し、検証を行った。スローイン時の映像が流れると、最初にボールを拾ったガブリエウ・マルティネッリから、ハヴァーツを経て、冨安までボールがわたるまでに、13秒が経過していたことが判明した。
この映像を受け、番組スペシャルサポーターの影山優佳は「この一連の3人の行為によって判定を受けてしまった。プレミアでは、遅延に対して厳しくなってきている」と解説。元日本代表の槙野智章も「これまで、プレーを遅らせることには寛容だったが、今シーズンはすぐカードが出ている」と補足した。
しかし、退場となった本人は、「判定は判定。僕がどうにもできたことなので、そっちにフォーカスしたほうがいい」とコメントしており、自身のプレーに矢印を向ける冨安にスタジオメンバーは「すごいな……」「冷静だ」と声をもらした。
(ABEMAスポーツタイム)