ジャニーズ事務所の藤島ジュリー前社長が、故ジャニー喜多川氏による性加害問題を認め、謝罪した。新たに社長となった東山紀之氏は「人類史上、最も愚かな事件」とコメント。「長い道のりになると思うが、まずはその一歩を踏み出さないといけない」と語った。
【映像】60年代から? ジャニー喜多川氏の“性加害”まとめ(画像あり)
翌日には、性加害の実態を初めて実名と顔出しで訴えた、カウアン・オカモト氏も改めて会見を行った。
ニュース番組「ABEMA Prime」の出演者は一連の会見をどう見たか。
ひろゆき:“社長退任”がニュースの見出しになったがこれが良くない。代表取締役は会社法では重要な権限を持っているが、“社長”はただの愛称だ。だから実態としては『代表取締役が社長という愛称を外した。でも最高決定権はジュリーさんが変わらず持っている』なのに、“社長退任”と言うと、責任者から降りたように見える。事実と異なる形に捉えられるよう、わざとやって、メディアもそれに乗っかってしまっている状態だ。
ハヤカワ五味(実業家):救済や補償をジュリーさんがやるということだったが、それを会社の中に残ってやる必要はあるのか。クリティカルなところが曖昧なままの状態だった。結局、どのような体制で、どうやって対処していくか。ネクストの部分が、あんまり見えてこなかった。
竹中平蔵(経済学者):こうした議論を日本で見るが、海外はジャーナリズムの構造問題に注目している。アメリカでは絶対に新聞が批判する。が、日本はそうならなかった。日本では、テレビ局と新聞社に資本関係があり、一体化しているからだ。また第三者委員会の報告書もすごく頑張って書いてあるが、エビデンスは何もなかった。日本の法の支配はどうなっているのか?そういう視点で海外では議論が起こっているので、次元が異なっている。
若新雄純(慶應大学特任准教授):僕は誰の責任がどうこうと言うのは変だと思っている。噂では「そういうことがある」と大体の人が知っていた。でも、どこかで「芸能界はそういうものだよね」「男女問わずそういうことはある」などと言いながら、噂だと聞き流し、テレビを楽しみながら見ていた。社会全体として、なんとなく黙っておく風潮があった。今になって急に正義ぶった人たちが「けしからん」「倒すべき悪が見つかった」と息巻くのは変だ。そこには大手のマスメディアにいた人も含まれている。なぜ当時から言わなかったのか?その人は、噂話だった時から追及していたのか?当時、芸能界やマスメディア界の力関係に忖度なく、切り込めた人は少なかった。「誰の責任か」も大事だけど、なんとなく黙っていた社会をどうしていくのか。その議論が僕は大事だと思う。
ひろゆき:今怒っている人たちは、ジャニーさんが言い返してこないから、言いたい放題。例えば、能年玲奈さんは、本名なのに能年玲奈という名前で活動ができない。ほかにもテレビに出られない人もいる。今も他の事務所で起きている。だけど、ジャニーズだけを叩いている。他の事務所で起きているような問題に口に出さない人は、ジャニーズの問題をずっと黙っていた人たちと一緒だ。構造自体は変わっていない。要は、叩き返してくる相手がいないのだったら言ってもいいという。
若新雄純:マスメディアは、みんなが問題視してスタンスが切り替わってから、それを確認して一斉に報じ始める。良くも悪くも足並みが揃っている。
平石直之(テレビ朝日アナウンサー):竹中さんから新聞のご指摘をいただいたが、テレビも当然含まれる。この件については、私はジャニーズ事務所を問い詰める立場ではなく、問われる側だという認識を持っている。第三者委員会の報告書にもあったが、自分の組織だけではなく、取引先との相互監視、人権侵害がないかを見ていく、防止していくことが求められている。ジャニーズ事務所の会見を受けて、対応を変える企業も出ていることをお伝えしておきたい。この件については、大変情けなくあり、申し訳なさもあるので、きちんとやっていきたい。
(「ABEMA Prime」より)
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