若者と大人たちとの間には、なにがしかのギャップが生まれ、「最近の若いもんは!」という表現を耳にすることもしばしば。最近では「Z世代」の若者たちに対して、それより上の世代からこうした言葉や表現が向けられることも少なくないが、実はこの現象我々が想像するよりも遥かに古い時代から生じていたようだ。
【映像】「最近の若いもんは!」の歴史を動画にまとめてみた
 この動画(@BrandonKHill)は、古くからある「最近の若いもんは!」に関する記述を改めてまとめたもので、動画の中に登場する様々な時代の言葉を見ていくと驚きの事実が。たとえば、古典文学『枕草子』(清少納言)の一節には、「最近の若者は、非常に言葉が乱れており、嘆かわしい。何から何まで省略したような言葉を使ってみっともない」というニュアンスの文言が含まれていたり、もっと古いものになってくると、紀元前20年頃の「世代が新しくなるにつれ、どんどん価値観が悪くなっている。そして我々もますます腐敗した子孫を世に送り出すでしょう」という、古代ローマ時代の南イタリアの詩人・ホラティウスの言葉(『詩篇』第三巻)など、いつの時代も“「最近の若いもんは!」現象”が発生しており、多用され続けてきたことが分かる。つまり「最近の若いもんは!」と上の世代から言われていた世代も、やがて歳をとると自分が言う側になるという状況が、延々と繰り返されていることが見て取れるのだ。