<大相撲九月場所>◇七日目◇16日◇東京・両国国技館
前頭十一枚目・北青鵬(宮城野)が、前頭十枚目・金峰山(木瀬)を寄り切りで下した一番で、解説を務めた元横綱・若乃花の花田虎上氏が金峰山の取組内容に厳しい見解を示す場面があった。
身長193センチ、体重180キロの金峰山に対し、北青鵬も身長204センチ、体重181キロと恵まれた体格同士の取組。ここまで5勝1敗と好調の金峰山に対し、取組前に花田氏は「金峰山良いんじゃないですか」「自分の体の大きさを活かし、ここまで上がってきましたが、それでは幕内では通用しないので、立ち合い低く当たりながらの攻めですよね。それで今場所ここまで5勝しています」とここまでの印象を話していた。
時間いっぱいとなり蹲踞の姿勢をとった両力士。立ち会いからがっぷり四つで組み合うと、こう着状態に。攻防戦が繰り広げられたが、疲労のためか次第に金峰山の顎が上がり、最後は寄り切りで敗れた。北青鵬は3勝目をあげた。
この取組を受け、花田氏は「うーん……(実況を務めていた)藤井(康生)さん厳しく言っていいですか」と断ってから「なぜ押し相撲がまわしを取りに行くんですか。これ自体が間違いなんですよ。北青鵬だって四つになれば、体が活かせるわけだから。楽をしてはいけない、若いのに」と金峰山の取組に対し、指摘した。
藤井アナが「金峰山は四つにでも取れるんですけど、この相手に胸を合わせるのはちょっとね」と補足すると、花田氏は「最初に褒めた俺が恥ずかしいですよ(苦笑)。(この取組は)もったいないですね。早く上位に上がって、若い時にたくさんの経験を積んだ方が良いんですよ」と話していた。
厳しい指摘ではあったが、将来を有望視される金峰山への期待の現れだろう。ABEMAの視聴者からは「まさる良いね」「厳しさは愛情です」などの声が寄せられていた。
(ABEMA/大相撲チャンネルより)