将棋日本シリーズJTプロ公式戦の2回戦第4局が9月23日、北海道札幌市の「札幌コンベンションセンター」で行われ、糸谷哲郎八段(34)が豊島将之九段(33)に173手で勝利した。糸谷八段は準決勝に進出し、次戦の11月3日東海大会で渡辺明九段(39)と対戦する。
関西の実力者同士の一戦は、糸谷八段が勝利を飾った。本局は振り駒の結果、糸谷八段の先手となり相雁木の出だしとなった。後手の豊島九段が仕掛けて踏み込んでいったが、受けに回っていた糸谷八段も攻めに回ってペースを握った。豊島九段も簡単には折れず反撃のチャンスを伺っていたが、糸谷八段は着実は攻めを繋げて後手を圧倒。玉を上部に誘導しつつ、手厚い指し回しで押し切って糸谷八段が勝利を手にした。
勝利した糸谷八段は「展開は難しかった。どんどん入玉できるように作っていたが、判断は正解だったかはわかりません」とコメント。敗れた豊島九段は、「仕掛けたところは無理攻めかとも思ったが、難しいのかなと思っていました。桂馬を打ちこまれてかなり厳しかったので、そのあたりが問題だったのかもしれません」と振り返った。
この結果、糸谷八段の4強入りが決定。次戦は11月3日に愛知県名古屋市の「ポートメッセなごや 第3展示館」で、渡辺九段と決勝進出をかけて準決勝を戦う。
JTプロ公式戦は前年覇者、タイトルホルダー、賞金ランキング上位者から12人が選出されるトップ棋士たちによるトーナメント戦。持ち時間は各10分、切れたら1手30秒未満、各5分の考慮時間。
(ABEMA/将棋チャンネルより)