現在の医療では完治できない難病「クローン病」により、過去2度にわたって長期休養を余儀なくされていた総合格闘家・征矢貴(28)。いつ終わるとも知れない痛み、そして愛する妻の死を乗り越え、「格闘技しかない」とリングに立ち続ける不死鳥を取材した。
9月24日、さいたまスーパーアリーナで開催された「RIZIN.44」。自身5度目となるRIZINの舞台、征矢選手の挑戦が始まった。
“ウズベキスタンの剛腕”ラマザン・テミロフ選手との一戦。試合は、序盤から壮絶な打撃戦に。征矢選手が左フックから右ストレートをヒットさせダウンを奪えば、テミロフ選手も強烈な右フックなどで、開始1分足らずでお互いにダウンを奪い合う。
試合はその後、征矢選手がテミロフ選手の猛攻を受ける展開に。征矢選手も懸命に応戦するが、最後はテミロフ選手が征矢選手を倒したところでレフェリーストップ。試合は、ラマザン・テミロフ選手が1ラウンドKO勝利。征矢選手は見せ場を作ったが、惜しくも敗れてしまった。
「率直な感想『悔しい』の一言です。勝って、応援してくれている皆を喜ばせたかった」
敗れはしたもの、試合に悔いは無いと語る征矢選手。幾多の試練を経てたどり着いた“格闘技の聖地”さいたまスーパーアリーナでの一戦は、大きな財産になったという。
「ああいう結果になってしまったが、僕は逆境から復活する姿を見てもらいたいと思っている。いろいろな病気に苦しんでいる人がいると思うが、それでもまだ諦めないでここから上に上がっていく姿を見て頂きたい」
命がある限り、何度でもリングへ。クローン病という難病を抱えながら闘い続ける”不死鳥”征矢貴。格闘技を通じて、伝えたいことがあると語った。
「人生は良いことと悪いことの繰り返しで、もしかしたら悪いことの方が割合で言うと多いのかもしれない。でも、諦めなければきっといい瞬間が待っている。一緒に頑張ろう」
(『ABEMAヒルズ』より)
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