ムエタイ仕込みの掴み連発にイラっ。怒りに任せたカーフキック連発に、相手の足はプルプルと痙攣しながらフリーズ。立てなくなるまで蹴りまくる冷徹なラッシュに、視聴者から「足が完全に壊れてる」「これはしばらく歩けない」と悲痛な言葉が並んだ。
9月29日に後楽園ホールで開催された「Krush.153」。弘輝（WORLD TREE GYM）とREITO BRAVELY（BRAVELY GYM）の対戦は3ラウンド、弘輝がカーフキックでREITOから2ダウンを奪いKO勝ち。ムエタイ・ベースのREITOの掴みに苦労した弘輝が、怒りのカーフ集中攻撃で相手を倒しきった。
日本におけるムエタイ屈指の選手であるREITO。K-1グループで約6年ぶりの試合は、Krushの常連ファイター弘輝との対戦。序盤は互いのファイトスタイルが近距離で絡み合う展開。長いリーチを活かした多彩な蹴りのREITOに対して、弘輝はカーフキックや、パンチで距離を詰める。ノーモーションから遠距離のミドルやハイと持ち味を見せるREITOは、ラウンド終了間際に出合い頭の左ストレート、後ろに後退する弘輝から最初のダウン、さらに一連の攻防で相手の右の目尻をカットする。
2ラウンド、積極性を見せる弘輝はパンチで詰めるが、REITOはムエタイスタイルの癖か組み付きが目立つようになる。再三の組み付きに弘輝が抗議し、REITOに警告が与えられた。
3ラウンド、REITOが再び蹴り脚を掴んで注意を受ける。噛み合わない試合に弘輝がイライラを表情に出すシーンも。しかし気持ちに火がついた弘輝が、ここから左のカーフキックを連発。4発目でREITOも耐えきれずヒザをついた。
試合再開後、パンチの打ち合いに挑むREITOだが、弘輝は目もくれずひたすら下を見てカーフキックを連打。相手のミドルキックにも微動だにせず、低空のカーフをゴツゴツと蹴り抜くとREITOは苦悶の表情を浮かべ腰から崩れ落ち2度目のダウン。
REITOは足へのダメージの蓄積から、腰を浮かせ中腰の体育座りのようなポーズでプルプルと右足がフリーズ。なんとか気力を振り絞り立ち上がるが、レフェリーが試合続行不可能と判断して試合を止めた。
前日会見でのREITOの「打ち合う気はない。蹴って蹴って蹴りまくる」という言葉への痛烈なアンサーのような、弘輝のカーフキック連打。勝利マイクでは「俺、華あるっしょ？」と自画自賛でおどけてみせた弘輝。額はカットして痛々しい姿だが「俺みたいに倒されてもいいから倒しに行くようなファイターがチャンピオンの方が会場が満員になると思うんで、マッチメイクお願いします」とタイトル戦線に名乗りをあげた。
