右を打ち抜いた瞬間に顔が歪み、衝撃のあまりに腰が砕け、ケージにもたれ掛かるように“空気イス状態”でしばし失神。そこに一連のコンビネーションで追い打ちの右ミドルが顔面に炸裂すると、糸が切れた人形のようにゆっくりと崩れ落ちる衝撃決着。「うわぁぁ…」「意識ないのにとどめの…」放送席も思わず言葉を失うKOシーンに戦慄が走った。
9月30日にシンガポールで開催されたONE Championsip「ONE Fights Night 14」。エイサー・テン・パウ（アメリカ）とランボーレック・チョー・アッジャラブーン（タイ）の対戦は3ラウンド、テン・パウが右ストレートから崩れる相手に右ミドルを叩き込んで失神KO勝利。一撃で失神、その後の顔面への追撃などヒヤリとするシーンに視聴者も「命を削る試合だ」「選手生命が縮む」など言葉を詰まらせた。
アメリカでキック、ムエタイなど立ち技のタイトルを総なめしたテン・パウと、20歳でムエタイの新鋭・ランボーレックとの試合は、拮抗した展開から突如、劇的なKOシーンで幕を閉じた。
1ラウンド、速いストレートの連打にローリングエルボーとスピーディーな攻撃を見せるテン・パウに対し、鼻血を出し劣勢だったランボーレックも後半にパンチ、ヒザと叩き込んで反撃。両者3分間で一切手抜きなしの打撃戦を展開する。
2ラウンドは開始からランボーレックの強烈なローとボディ攻撃にテン・パウが後退。ランボーレックの試合ではお馴染みとなったABEMA実況の「ランボー怒りの…」フレーズが飛び出す逆転のターン。テン・パウも左アッパー、前蹴り、バックスピンと多彩な攻撃を返して譲らない。
手に汗握る熱戦にABEMAファンも「お互いタフ過ぎる」「これは凄い試合だ」「こんな試合を続けたら死んでしまうよ…」と過激すぎる打ち合いを固唾をのんで見守った。
拮抗した攻防が続くなか、3ラウンド開始直後に衝撃結末が訪れる。開始18秒、ケージ際でテン・パウが右ストレートを打ち抜くと、ケージを背にしたランボーレックは逃げ場がなくモロ被弾。ストンと落ちたランボーレックはケージにもたれ掛かるかのように一瞬、空気イス状態で失神となり、そこにテン・パウが一連の流れで右ミドル。これが顔面を捉えると、糸が切れた人形のように大の字に崩れ落ちた。
「これは凄いコンビネーション」「追撃がえぐい」「命を削る試合だ」「選手生命が縮むだろ…」と視聴者が息をのんだ衝撃のKOシーン。実況陣も全員が揃って「うわぁぁ…」「意識ないのにとどめの…」と声を漏らすほどの壮絶なダウンシーンだった。
