日本代表FW伊東純也が浮いたボールをトラップした瞬間、会場のサポーター、中継を見ていたファン、そして対峙した相手選手たちは「シュートだ!」と思ったはず。しかし伊東の選択は浮き球のパス。阿吽の呼吸で裏に走り込んでいた田中碧のボレーが決まった瞬間、スタジアムは大歓声に包まれた。
日本代表は13日、MIZUHO BLUE DREAM MATCH 2023でカナダ代表と新潟のデンカビッグスワンスタジアムで対戦、終始主導権を握ったサムライブルーが4-1と快勝した。10月15日の『ABEMAスポーツタイム』(ABEMA)では、カナダ戦のハイライトを振り返りながら、番組に出演した鄭大世氏が、気になるプレーを紹介した。
日本代表は49分に遠藤航のパスカットから、左サイドバックの中山雄太がゴール前に浮き玉のパスを入れる。ボックス内に走り込んでいた南野拓実が、うまくボールをコントロールして中央にふわりと浮かせたパスを通した。
ここに走り込んだのが伊東だった。うまく胸でコントロールして、シュートを打ちやすい位置にボールを置く。左足を引いてボレーを狙う体勢に入ったが、伊東の選択はシュートではなくパス。DFの頭上をギリギリ越す絶妙な高さの浮き球になり、最後はそこに走り込んだ田中がハーフボレーを叩き込んだ。
このシーンについて鄭大世氏は「伊東選手が浮いた(フリーになった)瞬間、ディフェンスはシュートがあると思って足が止まった」とDFの心理を分析。「でも田中選手が止まらずに最終ラインの裏まで走っているから伊東選手もそこに出す」と田中の動き出しを称賛しつつ「相手4人の裏をとった。マジックを仕掛けた」と伊東のプレーを大絶賛した。
(ABEMAスポーツタイム)