
10月20日、プロレスリング・ノア『STAR NVIGATON 2023』東京・後楽園ホール大会が行われた。メインイベントは9月末に契約満了でフリーとなった中嶋勝彦のNOAH後楽園ラストマッチ。中嶋は、AXIZの盟友・潮崎豪、健介オフィス時代の後輩でNOAHでは激しい抗争も繰り広げたマサ北宮とトリオを組み、望月成晃&征矢学&稲葉大樹と対戦した。
試合は、中嶋が先発を買って出て、観客の大「勝彦」コールでスタート。まず稲葉が豪快なショルダータックルで中嶋を倒せば、代わった望月は「頑張れよ!」とエールを送りながら背中にサッカーボールキック、そして征矢もブルドッキングヘッドロック、ブレーンバスターを決め、それぞれが「NOAHの痛み」を中嶋の体に刻み込んでいく。しかし、中嶋ももちろん負けていない。プロレス界随一の蹴りで3選手を連続で蹴散らしていく。
途中、中嶋のビッグブーツが北宮の顔面に誤爆し、エルボーで殴り合い仲間割れ寸前になるが、稲葉がその隙を突こうとすると逆に合体フェイスクラッシャーを炸裂。犬猿の仲となっていた兄弟弟子の根底にある絆を感じさせる合体殺法に場内は大歓声に包まれた。
続いて中嶋は潮崎と、望月に対し前後から逆水平チョップ、ミドルキックを叩き込み続けるエンドレスラブを決めAXIZの絆も確認すると、“中嶋超え”最後のチャンスに燃える稲葉を動きを強烈な張り手で止め、ランニングローキックからヴァーティカルスパイク決め、カウント3。NOAH後楽園ラストマッチで有終の美を飾った。
試合後、中嶋はマイクを握ると「後楽園に来てくれたみんな、ありがとう! 次は28日、福岡であらためてプロレスリング・ノアを卒業させていただきます。卒業した中嶋勝彦から目を離すなよ。Keep your eyes on me」と、ファンへの感謝と、10.28福岡国際センターでのNOAHラストマッチ(中嶋勝彦&潮崎豪vs丸藤正道&杉浦貴)に向けたメッセージを送った。

その10.28福岡大会のメインでGHCヘビー級王座を賭けて対戦するジェイク・リーと拳王は、セミファイナルでそれぞれジャック・モリス、イホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.と組み、タッグ前哨戦で対戦。試合は、同じ福岡大会でGHCナショナル王座防衛戦を行う王者ワグナーJr.が挑戦者モリスの得意技タイガードライバーを逆に決めて勝利した。
試合後、間接的ながら前哨戦に敗れたもののジェイク・リーが「俺が王者であることは変わらない」とばかりにGHCヘビー級のベルトを高々と掲げてアピールすると、拳王は健闘を誓う握手を求めると見せかけてソバットを土手っ腹に叩き込み、ベルトを奪ってジェイクの顔面を殴打。大の字に倒れたジェイクを踏みつけながら「このベルトは俺のもんだ! 俺が巻いてやるからな!」と、ふてぶてしくアピールした。
屈辱を味わわされた王者ジェイク・リーと、手段を選ばずNOAHにGHCのベルトを取り戻そうとする拳王。10.28福岡でNOAHの真の舵取りが決まる。
(C)プロレスリング・ノア
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