相手に打撃をヒットさせるたびに恍惚の表情を浮かべ、笑顔でベロ出し挑発、さらに雄叫びまで…最後は顔面を鮮血で真っ赤に染めた相手に容赦ない連打でレフェリーストップ。「もうダメだ」と実況がこぼした衝撃TKO決着、そして笑顔のドSファイターに「ヤバすぎないか」「笑顔がこええ」「笑ってるで」など“ドン引き”の声が相次いだ。
10月20日にタイ・バンコクで開催されたONE Championship「ONE Friday Fights 37 」でアスラムジョン・オルチコフ(ウズベキスタン)とペットフアヒン・ジットムアンノン(タイ)が対戦。試合は前回ONEデビューを勝利で飾ったキャリア15連勝中のオルチコフが、地元タイのペットフアヒンを3ラウンドTKO勝利で退け、力の差を見せつけた。
オルチコフは1ラウンド序盤から解説の雅駿介が「めっちゃキレイですね」とベタ褒めの蹴り、ノーモーションから次々と繰り出すパンチの連打でタイ人ファイターを追いこんでいく。ただならぬ雰囲気に「こいつ強くないか?」「何だこの選手は」とファンが驚いたリアクション。するとラウンド終了間際、オルチコフは左の蹴りを空振りするも、その勢いに任せてバックブローを打ち込んで最初のダウンを奪う。
2ラウンド、ペットフアヒンが猛攻を仕掛けるが、オルチコフは全く動じずに真っ向勝負。それどころか、パンチ、全体重を乗せたヒジ、さらに2度目のバックブローなど狂暴さを増す容赦ない攻撃にペットフアヒンはついに額をカット。するとこの頃から、おどけて舌を出したりと、打撃が当たるとニヤリと笑ったり“ヤバい”兆候が見え隠れする。
そして3ラウンド、このウズベキスタン人の根っからの格闘マニアぶりが炸裂。本格的に変なスイッチが入ったオルチコフは半笑いで相手を殴り「うぉー」と雄叫び。雅は「楽しんで戦っている」とコメントしたが、若干アドレナリンが出すぎたか、控えめに言ってもヤバい"恍惚の笑顔"でペットフアヒンを殴りはじめる。
飛びヒザでペットフアヒンがグラついた場面では、クビを捻って「まだ倒れないのか」とニヤリ。その残虐性とのギャップに「笑ってるで…」「笑顔が怖いよ」「ヤバすぎないか」とファンも騒然となった。
一方的な展開により、もはやペットフアヒンの表情に余裕はなく、むしろ引きつり気味。それでも容赦なく追い詰めるパンチとキックの連打を見たレフェリーが割って入ると同時にペットフアヒンは崩れ落ちた。
レフェリーが試合を止めたことについて雅は「まだやれたと思いますけど、レフェリーはこれ以上やらせても深刻なダメージになると思い止めた、ナイスジャッジです」とその判断を支持。ファンも「圧倒的だった」「人気が出そうな選手」「タイ人がこんな負け方するのか…」など、若干20歳の新鋭のただならぬ強さに驚愕していた。