「この数試合とは違った意味を持つ試合だった」とチュニジア戦をそう振り返ったのは、通称“調子乗り世代”の元日本代表DF・安田理大だ。
昨年6月に、0-3で完敗した相手との再戦は「今後の戦いに向けた大きなシミュレーションの場だったのでは」と、独自の見解を語った。
2023年に入ってから8試合の国際親善試合を戦った日本代表。南米の強豪ウルグアイやコロンビア、そして昨年のFIFAワールドカップカタール2022以来のドイツとの再戦も実現。10月13日のカナダ戦、17日のチュニジア戦でも快勝し、驚異の6連勝を収めている。
10月22日に放送された『ABEMAスポーツタイム』(ABEMA)では、17日に行われたチュニジア戦を、番組スペシャルサポーターの影山優佳と元日本代表DFの安田理大が解説。そのなかで安田は、FIFAランキングが上位の“格上”チームとの対戦だけではなく、「この一戦はまた違った狙いや収穫があったのではないか」と話す。その真意は、日本の今後の戦いを見据えたものだった──。
チュニジアとは過去に5回の対戦歴があり、4勝1敗と勝ち越している。一方、唯一の敗戦となったのは2022年6月に行われたパナソニック吹田スタジアムでの前回対戦で、相手の守備網を打開することができず、0-3で完敗負けを喫していた。
ところが約1年4カ月ぶりの再戦では、自陣に留まる時間帯の長いチュニジアの中盤や最終ラインを攻略し、2得点をマーク。直近5試合続いていた「ノルマ4ゴール」達成とはならなかったが、複数得点を挙げ、逆に相手のシュートを1本に抑える“堅守”でクリーンシートを達成した。
この戦いぶりを振り返って安田は、11月16日から始まるW杯予選の対戦国の顔ぶれに言及。FIFAランクが19位の日本に対し、同グループで戦うミャンマー、北朝鮮はともに3ケタ、シリアも93位であることを踏まえ、「アジアのトップである日本に対し、どの国も『引き分けでいいんじゃないか』と引いて守ってくる。なので、それをシミュレーションする上では、このチュニジア戦は大きな意味を持った試合だったのではないか」と、鋭い視点で森保ジャパンの狙いを紐解いていた。
(ABEMAスポーツタイム)