撮ったその場で写真が出てくるインスタントカメラ「チェキ」が人気だ。フィルムは売り切れ続出、在庫不足が続いている。
 
【映像】美人地下アイドルの「チェキ会」写真(複数カット)
 
 あるカメラ店では、一人1点までの購入制限なども行っているが、それでも在庫がない日のほうが多い。
 フィルム不足の原因はチェキシリーズの世界的人気の高まり。販売元の富士フイルムによると現在100か国以上の国で販売されており、売り上げの9割ほどが海外。現在日本のZ世代にもアナログ感がウケて、絶大な人気を博している。
 
 そんなチェキ不足に頭を悩ませているのがアイドル業界だ。新宿、秋葉原のステージで365日ライブをおこなっているアイドルグループ『MILLE FLEURS』のマネージャー伊波葉留香氏は、今年に入ってからフィルム不足を感じるようになったと話す。
 
 多い日には300枚以上のチェキが売れるというが、フィルムの確保は日に日に困難になっている。伊波氏は「業界全体としてチェキがなくなってしまうとすごく困ると思います」そして、「毎日ライブがあってチェキ会がある。全体の7割ぐらいがチェキでの売り上げかなと思う。簡単に言ったらなくてはならないもの」と訴えた。
 
 アイドルにとってチェキは大切な収入源のため、フィルム不足は死活問題だ。MILLE FLEURSのメンバー・茉白ひな氏は「チェキはもの自体もいいんですけど、その時にファンの人と共有できる時間、お話ができる時間が私にとってなによりも大切な時間」と語る。
 
 チェキ会はライブ後にチェキ券を購入するとツーショットでチェキが撮れ、メッセージを書いているあいだ、もしくは決められた時間で会話ができるという仕組みだ。また値段は高くなるものの、アイドルがその場で書かず家に持ち帰り次回メッセージが書かれたチェキをファンに手渡す「宿題チェキ」というものもある。
 
 ファンに集めたチェキの枚数を尋ねると「200枚以上ありますね。5月からなので5カ月ちょっと。月40枚近く撮ってます」と、ハイペースでチェキを購入していることを明かした。
 
 みずからもチェキを販売しているタレントのでか美ちゃんは「思い出という面でももちろん大事ですけど、チェキは本当にお金につながっているんで」と説明。値段は1枚1000円が多いという。
 
 メジャーなアイドルと違い地下アイドルは月に何10本とライブを行っている。そのたびにTシャツやタオルを作るわけにはいかない。「グッズを作れないアイドルでもお金を生み出すことができる装置としてメチャメチャ有効なんですよね」と、アイドルたちの大切な収入源になっていることをあらためて強調した。
(『ABEMA的ニュースショー』より)