全身刺青のファイターが壮絶なKO負けを喫した試合は、見た目のインパクトと流血が相まって物々しい衝撃の光景に。試合を見たファンが「ホラー映画だよ」「もうやめて差し上げて」「コレは放送事故やろ」「こんなん来たら泣きながら逃げる」など騒然となる中、コーナー越しにカメラを構えたカメラマンも、眉間にしわを寄せ終始“ドン引き”モードだった。
10月27日にタイ・バンコクで開催されたONE Championship「ONE Friday Fights 38」。レニー・ブラジ(イタリア)とノンタキット・トー・モースィー(タイ)の試合は3ラウンド、ブラジがKO勝利。ONEデビューの新鋭が、切れるヒジと精度の高いパンチでタイ人ファイターを完膚なきまでに粉砕した。
19歳イタリア人のISKAチャンピオンであるブラジと"全身刺青"が印象的なタイのノンタキットの対戦。長いリーチが持ち味のブラジと、近距離攻撃に持ち込みたいノンタキットの一戦は序盤から近くでも破壊力満点の若きイタリア人の独壇場となる。
2ラウンド、開始直後にブラジのヒジでノンタキットが左の目尻を大きくカット。血が滴る激しい流血のなかジャブで対抗するノンタキットだが、ブラジはポーカーフェイスで傷口めがけてパンチを連打。とにかく一発のスピードが早い。
見る見る血だるまになる姿にファンも「ムエタイのオープンフィンガーはエグい」「もう真っ赤やん…」「すごい血」と視聴者は絶句。そんななかブラジが打ち下ろしの左ヒジがこめかみを触るように襲い、急所を打たれたノンタキットは最初のダウン。一度は大の字になりながらも、すっと何事もなかったように復帰すると「よく立ったなぁ」と驚きの声が上がる。
ABEMA実況の小出アキラは「タトゥーでわかり難いですが…血が流れ落ちてます」と指摘。派手な刺青がカモフラージュしてわかりにくいが、この時点でノンタキットの出血は止まらず「大流血」状態に。
目が慣れてきたファンも、その状況を把握すると「ホラー映画だよ」「もうやめて差し上げて」「コレは放送事故やろ」と騒然。その変わり果てた姿に「こんなん来たら泣きながら逃げる」といった声までがあがった。
3ラウンド。血だるまホラーショーから止血し、何事もなくリングに向かったノンタキット。しかし開始1分、ブラジのボディの連打に心が折れたかコーナーポストにより掛かるようにダウンし沈黙…持ち前のタフさもここまで。額からは血がポタポタ止まらない状態でガックリと肩を落とし、精根尽き果てた様子。そんな衝撃的な光景をコーナー越しに撮影していたカメラマンは、返り血を浴びたか…眉間にしわを寄せ、自らの手元と選手を二度見、三度見していた。