【明治安田生命J2リーグ】町田 1-0 金沢(10月29日/町田GIONスタジアム)
FC町田ゼルビアは29日、明治安田生命J2リーグ第40節でツエーゲン金沢と対戦し、1-0で勝利した。すでにJ2優勝を決めていた町田がホーム最終戦で有終の美を飾り、セレモニーではここまで戦い抜いてきた選手たちが喜びを爆発させた。
前節のロアッソ熊本戦に勝利して悲願のJ1昇格を決めた町田。前日の試合で2位の清水エスパルスが敗れたことで、試合前にJ2優勝が決まった。
黒田剛監督は「1年間やってきた努力は嘘をつかないと思っていた。この結果が来ると思ってやっていた。強いチーム、強い組織はここで緩むことなく、さらに強くなった姿を応援してくれる方々の目に焼き付ける。それがプロ。町田のサポーターになって良かったとか、J1でもこのチームならやれるとか、色々な感情を持って試合を見てほしい。それを伝えられるような試合で終わりたい」と意気込んでホーム最終戦に臨んだ。
その言葉通り町田が立ち上がりから積極的に攻めていくと、3分にはボックス内で溢れたボールに平河悠が左足で合わせると、ポストに当たってゴールネットを揺らした。その後は得点こそ生まれなかったが、攻めの姿勢を崩さず最後まで走り抜いた。
試合後に行われたセレモニーでは、キャプテンの奥山政幸の音頭でシャーレを青空に掲げ、今季限りで引退を表明している太田宏介らも笑顔に包まれた。さらに奥山は、13年間在籍したクラブのレジェンドであり、今季途中でグルージャ盛岡へと移籍した深津康太が背負った背番号5のユニフォームを掲げるなど感動的なシーンとなった。
プロクラブを初めて率いてわずか1年で、チームの悲願だったJ1昇格の目標を達成した黒田監督は「首位の時期は長かったが、いつ追い越されるかわからない不安とプレッシャーと戦いながらここまで過ごしてきた」と苦しい戦いを振り返る。しかし「我々が築いて来た日常の努力が必ず身を結ぶことを信じて、選手たちがしっかりと応えてくれた。町田の歴史を変えよう、J1に導いて、全国から、世界から注目される町田を作ろうと、その合言葉を選手たちが信じてひたすら頑張った成果だと思います」と選手たちの戦いぶりを称えた。
(ABEMA/ゼルつく)