11月4日(土)アゼルバイジャン・バクーのナショナルジムナスティックアリーナで開催された「RIZIN LANDMARK 7 in Azerbaijan」にて、武田光司が地元アゼルバイジャンのRIZINライト級GP2019優勝トフィック・ムサエフと対戦。3Rにムサエフの右ヒジ・右フックを浴びて、無念のKO負けを喫した。

 武田はレスリング出身の第9代DEEPライト級王者。2019年4月からRIZINに参戦し、世界の強豪たちと鎬を削ってきた。2022年大晦日のガジ・ラバダノフ戦、今年4月のルイス・グスタボ戦で連敗を喫しているものの、RIZIN初の海外進出となるアゼルバイジャン大会で地元の英雄ムサエフに挑んだ。

 ライト級離れしたハンドスピードと強烈な右ストレート・フックを持つムサエフに対し、武田がスタミナを活かしたレスリングの攻防に持ち込めるかがポイントとなった一戦は、ムサエフが1Rのファーストコンタクトで早くもペースを掴む。

 サウスポーの武田が放ったインローに右ストレートを合わせ、続く片足タックルをしっかりと切ったのだ。蹴りにカウンターを狙われ、テイクダウンを凌がれた武田は、タックルに入る距離が遠くなり、ムサエフにいい形で組みつくことが出来なくなる。逆にムサエフは試合が進むにつれて右の前蹴り・ミドル・ハイ、ボディストレートと手数を増やした。

 2Rに入るとムサエフが右ストレートからの連打で武田に尻餅をつかせ、グラウンドで上のポジションをキープしながらパンチを落とし、ダメージを与えるだけでなく武田のスタミナを削っていく。

 そして3R、ムサエフは武田の左ストレートの打ち終わりに右ストレートを合わせ、そこから火が点いたように連打。組みつく武田の離れ際に右ヒジ・右フックを打ち込むと、ついに武田が崩れ落ち、ムサエフが追撃の鉄槌を落としたところでレフェリーが試合を止めた。

 1Rにスタンドの間合いを支配し、2Rにグラウンドで体力を消耗させて、3Rに一気に仕留める。終わってみればムサエフが完璧なゲームメイクで武田をKOする試合展開だった。それと同時に攻め手を潰されていく中でも、最後まで気持ちを切らさず、敵地で勇敢に戦った武田の奮闘も光る一戦だった。

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