就職、転職、独立、起業。さまざまなシーンで武器になるのが資格。SNSまとめサイトTogetterでは「結婚、出産、育児などで仕事が続けられない女性こそ絶対に取るべき資格がこちらです『本当に最強の資格』」というタイトルで消防設備士がおすすめされ、反響が広がるなどホットな話題に。
新たな資格も続々と誕生。IT関連では生成AIの登場で、その基礎知識やスキルを可視化する生成AIパスポートの資格の設立が進み、国家資格でもドローン操縦や愛玩動物看護師などが加わった。
一方で、「就職で全然役に立たなかった」「大金払って取ったけど求人がない」「実務経験のほうが大事」など不安を抱く人も。自分に合った資格選びの基準と、資格を最大限に活かす方法とは。『ABEMA Prime』で考えた。
431個の資格を取得した資格ソムリエの林雄次氏は「やっぱり知的好奇心。新しいことを勉強するのが楽しいというのが一番大きいと思う。士業の社会保険労務士や行政書士、中小企業診断士は、事務所を経営しているので十分役に立っている」と説明。
始まりは中学2年生の時に危険物取扱者の資格を取ったこと。「危険物取扱者は簡単ではあれ、国家資格だ。中学生が大人と一緒に試験を受けて、番号が出て、免許証がもらえると、気持ちが上がる」と明かす。
それら資格の内容は頭に入っているのか。「ちゃんと覚えると意外と思い出すもの。引き出せばわかる」と答えた。
気象予報士の穂川果音氏は「資格には2種類あると思っている。許可を得て、資格を活かしていく仕事。例えば弁護士や気象予報士もそうかもしれない。2つ目が、箔を付けること」と説明。
気象予報士の資格を取得した経緯について、「自分が描いているストーリーの中で、持っていたほうがいいなと思っていたこと。稼げるかどうかというよりは、人生設計の中の1つ。モデルをやっていた時期に、“見た目だけの仕事は私らしくない。何か人の役に立ちたいな”と。みんなが平和に解決できる話題の1つが天気だと思った。それを伝えるにはどうやら資格が必要で、お天気お姉さんという仕事もあるけど、勉強するならやっぱり資格は取ったほうがいいなと思いチャレンジした」と明かす。
穂川氏は、防災士、秘書検定2級や薬膳コーディネーターも取得している。「資格マニアなわけではなく、学びたいと思った時に取ったもの。秘書検定は、前職がデスクワークだったから。防災士は、天気の勉強をする上では気象災害も多いため、防災のことはつきまとってくる。さらに、季節によって体調を崩すのはどういうことに気をつけたらいいのかと、健康は食からだと思い薬膳の勉強をした。これを取ろうというより、これを知っていきたいという思いだ」。
役に立つ資格について、林氏は「穂川さんのように、それをどう使いこなせるか」だと賛同。「FPはそれこそお金の話で、どんな人にも役に立つと思うし、宅建は不動産屋関係に5人に1人という設置基準があり、常に求人がある。私は仏教のお坊さんの資格を取ったのだが、“おせっかい”が理解できるというところでとても役に立っている」と述べた。
さらに、「資格は第三者認証。自分が言っているだけでなく、認めてもらえることは大きい」とした上で、より活用するためには「副業で取った社労士は4万人いるが、4万1人目になるだけでは鳴かず飛ばずだ。ITの資格があったので、“ITにも強い社労士”になるとだいぶ変わってくる。ITに弱い人よりは強い人のほうがいいということで問い合わせがくるので、特徴を出すのは大事だ」と話す。
穂川氏は「資格はあくまで手段の1つで、目的ではない」と強調。「稼ぐにしても、その資格を持っている人がどのくらい稼げているのかはちゃんとリサーチしていく必要がある」と述べると、林氏も「取ろうと思っている資格は必ず事前に、“食えない”“欠点”“デメリット”などのネガティブサーチをする」と明かした。(『ABEMA Prime』より)
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