<大相撲十一月場所>◇三日目◇14日◇福岡・福岡国際センター
序二段七十五枚目・城皓貴(武蔵川)が序二段七十三枚目・前乃富士(高田川)を下した一番で、土俵際の咄嗟の動きから放った逆転技が、相撲界でもなかなか見られない大技「波離間投げ」と認定され、ファンが大いに沸き立つこととなった。
お互い胸からバチンとぶつかる立ち合いで始まった取組は、前乃富士がすっと2本差して両差しに。城皓貴は苦しい体勢ながらも必死に抱え込みながら逆転の機会を伺った。土俵際、背中を反って粘る城皓貴を攻めあぐねた前乃富士だが、半身に寄った形がうまくはまり、ついに土俵いっぱいまで攻め込むことに成功した。
ところが、ここから逆転劇が起きた。もう寄り切られるだけと思われた城皓貴が、俵の上を回転しながら渡るようにつたって粘ると、右手でひょいと前乃富士のまわしをつかんで、引っ掛けるように投げた。まさかの逆襲に前乃富士も残すことができず、そのままドスンと土俵に倒れ込んだ。
館内のファンは、いったい倒れ込んだ様子に「おおっ」と声を出したものの、いったい何が起きたのかと呆気に取られるように、その後は謎の沈黙。どうやって逆転したのかわからないといった雰囲気がしばらく続いていた。なお決まり手は、しばらくしてから場内アナウンスで「波離間投げ」と発表。多くのケースは大型力士が土俵際で、小さな相手をぎりぎりで投げ飛ばす捨て身の逆転技として決まるが、今回は両力士に大きな体格差はなく、まさに状況とタイミングが絶妙に噛み合った上で生まれた。
(ABEMA/大相撲チャンネルより)
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