【北中米ワールドカップ・アジア2次予選】日本代表 5- 0ミャンマー代表(11月16日/パナソニックスタジアム吹田)
1ゴール・1アシストと目に見える結果を残したが、堂安律はまったく満足していなかった。
ミャンマー代表とのW杯アジア2次予選の初陣、右ウイングで先発した日本代表の背番号10は、序盤から積極的にボールに絡むが、やや気負っていたのかボールタッチが上手くいかずパスミスが目立つ。それでも果敢に仕掛け続け、45分+4分には美しいスルーパスで上田綺世のゴールをアシストした。
そして86分には、チームに5点目をもたらす。守田英正からの浮き球パスを巧みにコントロールすると、得意の左足でゴールネットを揺らしたのだ。12歳から育った古巣・ガンバ大阪の本拠地であるパソナソニックスタジアム吹田で開催される代表戦では、記念すべき初ゴールだった。
ハットトリックを達成した上田綺世と並ぶチーム最多の6本のシュートを放ち、1ゴール・1アシストと結果も出した。それでも試合後、堂安は取材エリアでやや浮かない表情をしていた。
「ゴールは狙っていましたし、取らなかったら不甲斐ないなと思って試合を通してやっていたので、嬉しく思います。(吹田は)声援も他のスタジアムより多く感じるし、ガンバのサポーターもたくさん来ていたと思う。だからゴールを見せられたのは良かったですけど、1点じゃ物足りないし、もっともっと取りたい。それまでに点を取れないストレスのほうが強かったです。ボックス内の精度がすべて。自分自身、精度が低かったし、まだまだです」
自己評価は厳し目だった。映像を見返すと、確かにゴール直後もほとんど笑顔を見せていなかった。その最大の理由は、今年6月に継承した背番号10だという。「この番号のおかげで自分に厳しくできている。1点じゃ物足りないと思う理由もそこにある。自分が理想とする選手には程遠いし、自分に厳しくやっていきたい」とプライドを見せた。
続く試合は11月21日のシリア戦(サウジアラビア開催)。堂安は背中のエースナンバーに相応しいパフォーマンスを見せられるか。注目したい。