愛知県と岐阜県で開催されたラリージャパンの最終日は、各マシンが勝負をかけてタイムアタックを敢行するなか、出だしのステージでヒヤリとするシーンも。危機一髪の場面で日本人ラリードライバーが瞬時に回避したひと幕があった。
4日目となった『フォーラムエイト・ラリージャパン2023』。SS17からSS22まで計6つのステージで全行程を終えてフィナーレとなる。SS17は、愛知県豊田市内に設置された『旭高原SS』。旭高原元気村の牧場とそれに連なる林道を駆け抜けるターマック(一般道)のコースだ。この日のファーストステージということで、セッションは朝7時にスタートしたが、路面は夜露が残り、ウェット気味。沿道には前日に降った雪もちらほら見られる。そんななか、林道エリアで右コーナーからゲート下を通り抜ける際に、落ち葉を踏んだのか、あやうくスピンしそうになるマシンが数台見られた。
期待の日本人ドライバー勝田貴元選手(30)もそのひとりで、他のマシンと同様、路面に足を取られ、GRヤリスのリアを大きく流してしまう。そのままスピンしてしまえば、ゲートの左側に車体をヒットして取り返しのつかないことに……と思いきや、瞬間的にカウンターを当ててドリフトしながら、見事なマシンコントロールを見せて緊急回避した。
これに視聴者からは「滑ってた滑ってた」「あぶね」など心配と驚きのコメントがあがっている。最終的にこのSS17では全体2位、トヨタ勢では1位のタイムを叩き出すなど、今回ラリージャパントップカテゴリーで唯一の日本人ドライバーとなる勝田選手が、その実力を見せつけることとなっている。