「病名は付けないで」…精神科での患者の“無理なお願い”に医師が警鐘 心が疲れたら精神科・心療内科・カウンセリングのどこに行くべき?
【映像】症状別 心が疲れたら行くべき場所

 「頼む…わかってくれ…精神科とか心療内科は…『病気の人』を診るところなんや…カウンセリング希望の人は…カウンセリングに行ってくれ…
病名付けられたくないって言ったら…アンタそれ保険診療対象外や…全額自費なら…カウンセリングルームの方が絶対良いよ…」

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 患者から病名を付けることを拒否されたという精神科医のバク先生のXへの投稿が話題となった。『ABEMAヒルズ』はこのつぶやきの真意をバク先生に聞いた。

 バク先生は「『病名は付けられたくないけど話を聞いてほしい』という方々に対して、『カウンセリングに行った方がいいのでは』と提案した」と振り返るが、投稿に対して、「そもそも精神科や心療内科、カウンセリングの違いがわからない」という反応があったという。

 この問いにバク先生は「精神的に苦しくメンタルにきてしまった、不眠やイライラする感情がコントロールできないという精神的な症状がメインの場合は精神科に。ストレスが原因で高血圧・腹痛・頭痛がするという場合は心療内科に。精神科と心療内科は医師が担当しているため病名が付き、薬による治療となる」と説明。

 さらにカウンセリングについては「薬は使いたくないけど、誰かに悩みを聞いてほしい。あるいは、何を解決すべきなのか整理したい、もしくは解決はしなくていいからうまく話を聞いてほしいという場合は、カウンセリングになる」と述べた。

 話をじっくり聞いて欲しい場合は、カウンセリングがお勧めだという。しかし、注意すべき点として「カウンセラーは資格がなくてもできるため、どんな資格を有しているか事前に確認した方がいい」と指摘した。

 それでも、どこを受診していいか迷う場合については「受診されようとしている病院やクリニックに直接『こういう症状があるんですけどそちら対応できますか?』と聞くことで、対応できる・できないという回答がもらえる」とアドバイスした。

 明星大学心理学部教授で臨床心理士/公認心理師の藤井靖氏はバク先生の指摘に同意しつつ、「子どもの不登校や夫婦間の問題など、医学的な治療ではない“診断名がつかないような問題”もある。そういった問題に直面している時にもし症状が伴えば、医療機関にも行きつつ、カウンセリングを受けるなどの選択肢もある。医師と心理士の専門家同士の連携も可能だ」と述べた。

 カウンセリングを受ける場所の調べ方については「医療機関外で行われる心理カウンセリングは保険適用外であるため値段もバラバラだが、大学附属の心理相談センターは一つの選択肢だろう。こちらは利潤を最優先にはしていないという意味で、公的機関に近い形で運営しているため、値段も比較的安価でアプローチの仕方も必要以上に偏っていない。加えて、『臨床心理士に出会うには』というサイトは日本臨床心理士会が運営しており、有資格者が見つけられる」と説明した。

 その上で「相性を大事にしてほしい」と述べる。

 「やっぱり人と人なので相性がある。特に、心の問題では影響が大きい。『この先生、ちょっと合わないな』『ニーズを受け止めてもらえていないな』と思う時は、躊躇なく変えて、相性がいい人に出会ってもらえたらいい。もちろん変えすぎる弊害はあるが、個人的には3人くらいの専門家に会ってみることをお勧めしたい」
(『ABEMAヒルズ』より)

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