2025年大阪・関西万博の目玉となるシンボル、木造リング(大屋根)の建設費問題が話題になっている。
 
【映像】万博350 億円「木造リング」イメージ動画
 
 木造リングは円周約2キロで、東京ドーム6個分が収まる、世界最大級の木造建築だ。しかし、その建設費が350億円かかることから、批判の声も出ている。
 当初は、閉幕後の会場を大阪市に返還するため、解体する方針だった。立憲民主党の泉健太代表が「大きな日傘に350億円。『世界一高い日傘』に国民は納得するか」と批判すると、日本維新の会の藤田文武幹事長は、解体後は「オールリサイクルでリユース」すると方向転換を表明した。
 維新の馬場伸幸代表もまた、芸術家・岡本太郎氏の「太陽の塔」も1970年大阪万博の終了後に解体予定だったとしつつ、「これほどいいモニュメントはない」という意見から残されたと言及した。太陽の塔も当時、国の費用投入に非難があがり、「爆破してしまえ」との声も出るほどだったが、閉幕後には撤去反対の署名運動が起き、永久保存が決まった経緯がある。
     
 馬場代表は、ABEMA的ニュースショーに生出演し、木造リングについて「世界のみなさんから、かなり注目していただいている」としながら、会場の土地活用も進めるため「このままの形では残せない」とも語った。
 馬場代表によると、資材や建材を「未来に残していく」ために、万博協会を中心に全国からアイデアを募り、必要な人には譲るという。前回の大阪万博でも、カナダパビリオンで使われたメープル材を寺が譲り受けたり、カンボジアパビリオンのものが大阪府内の自治会館で使われたりしているそうだ。
 
「全てが廃棄されていくのではなく、SDGsの社会だから、どんどん残して利活用・リユースしていくということを、もう少し落ち着いてきたら、そういうアイデアを集めていけるのではないか」(維新・馬場伸幸代表)
 
 木造リングの上部は、回廊になっている。「2キロ歩いて回れる。しかも3分の1くらいは海上に出られる。すごくロケーションはいい」と、馬場代表はアピールした。
 
(『ABEMA的ニュースショー』より)