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世界最高峰の格闘技イベント”ONE Championshipが日本に帰ってくる! 来年2024年1月28日(日)東京・有明アリーナにて約4年ぶりのONE日本大会「ONE165」の開催が決定。

 30日(木)シャトーアメーバにて記者会見が行われ、チャトリCEO同席のもと、ロッタン・ジットムアンノンVS武尊のフライ級キックボクシング戦、青木真也VSセージ・ノースカットのライト級MMA戦の2大カードが発表された。

 ONE日本大会は2019年10月の両国国技館大会以来、3度目の開催となる。チャトリCEOは「小さい頃から何度も訪れてる大好きな日本、そして東京で大会を開催できることをうれしく思う」と前置きし「MMA・キックボクシング・ムエタイ・グラップリングで世界最高峰の選手を集めて大会を開催する」と日本で世界レベルの格闘技イベントを開催すると宣言した。(※今大会はケージではなくリングを使用)

 それを象徴するカードがロッタンと武尊の一戦だろう。史上初のK-1 三階級制覇王者の武尊は2022年10月31日付でK-1と契約満了になり、今年5月にONEとの契約を発表。6月にフランスで再起戦に臨み、ベイリー・サグデンをハイキックでKOし、ISKA K-1ルール 世界ライト級王者となり、待望のONEデビュー戦を迎えた。

 対するロッタンはムエタイの強豪選手として名を馳せ、ONEのリングで活躍。オープンフィンガーグローブ(OFG)着用のONEムエタイルールで世界フライ級王者に君臨し、ムエタイ・キックの両ルールで世界のトップを走り続けている選手だ。

 ロッタン&武尊ともに“打ち合い上等”の超攻撃型ファイトスタイルで、この試合は世界中のファンが実現を希望していた一戦。大会タイトルも「ONE 165: Rodtang vs. Takeru」に決まり、まさに世界が待ち望んだビッグマッチがONE日本大会で実現することになる。

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 会見で武尊は「ロッタン選手はずっと戦いたかった選手で、僕がONEと契約したのも、ロッタン選手と戦いたい気持ちがあったから。ロッタン選手は世界でも活躍しているトップの選手で、ロッタン選手も僕も気持ちで戦うスタイル。ONEという世界最高の舞台で世界最高の殴り合いをやりたいと思います」とロッタン戦への意気込みを熱く語る。

 また武尊にとっては「THE MATCH 2022」で那須川天心に敗れて以来の日本での試合となり「日本のファンの皆さんには最後に見せた自分の姿が負ける姿で、ずっと悔しい気持ちを持っていました。先日フランスで復帰戦に勝つことができましたが、日本で勝つ姿を見せたいし、必ずロッタン選手をKOして、ファンの皆さんと一緒に喜びたい。(ロッタンも那須川に過去敗れているが?)格闘技に三段論法は存在しないけど、ロッタン選手にKOで勝つことで、僕の中での『THE MATCH 2022』の悔しさに対して納得が出来るかもしれない。自分に対するけじめとしてもロッタン選手をKOします」と必勝を誓った。

 一方のロッタンも「武尊が言うように自分と武尊のファイトスタイルはすごく似ている。いつでも戦う準備は整っているから、全力で打ち合いたい」と呼応。過去に一度もKO負けがない武尊に対し「武尊が少しでも油断したら、すぐにKOされしまうだろう。自分がどれだけ強いかのを武尊に身を持って伝えたい」ONE世界王者として自信たっぷりのコメントを残している。

 打ち合いでのKO勝利を見据えている両者。しかも今回の試合はスーパーファイト(ノンタイトル戦)ながら5Rマッチということで完全決着になる可能性も高い世界が注目する一戦は、果たしてどのような結末を迎えるのか?

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 そしてキックだけでなくMMAでも青木vsノースカットというファン待望の一戦が決まった。両者の対戦は2021年4月に予定されていたが、ノースカットが新型コロナウイルスの影響で出場を辞退しており、約2年越しに実現した試合でもある。

 青木は2012年からONEに参戦し、今や日本MMAのレジェンドとなりつつある存在。最近はグラップリングマッチが続いていたが、今回は2022年11月のサイード・イザガクマエフ戦以来のMMAマッチに挑む。

 対戦相手のノースカットはMMAの次代を担うファイターとして注目され、2019年にUFCからONEに参戦。怪我で約4年のブランクもあったが、今年5月にアフメド・ムジタバにヒールホールドで一本勝ちし、今回の青木戦を迎える。

 青木は「この試合は自分のベストパフォーマンスを皆さんの前で出せる最後の機会。世界トップクラス、最高峰の舞台で、最高峰の選手と戦うことが出来るのが“最後”だと思います。『一生懸命やり切りたい』ということで、試合までの2か月間を頑張りたい」とMMAにおける最終章と位置づける。

 そのうえで「試合が決まる間から、今日から、試合までの2か月、そして試合が終わってからの期間を味わってもらいたい。格闘技の試合を見るというより、小説やドラマ、映画のような形で見てもらえたら、皆さんにとっての何かになるんじゃないかなと思います」とファンにメッセージを送った。

 青木とは対照的にノースカットは「日本に来ることは夢だったし、青木真也という日本のレジェンドと対戦できることに興奮している。過去に試合が実現することなく終わっていたので楽しみにしている。この試合は自分のキャリアにとっても大事な試合になる。この試合が決まる前からトレーニングをしていたし、ここから2か月更に磨きをかけていく」と興奮気味に熱く意気込みを語った。

 残りの対戦カードは現在調整中で、チャトリCEOは「日本大会史上最高最大の選手層を集めての大会を開催することになる」と断言。また今後の日本大会についても2024年は今大会を含め2大会、最大で4大会実施するプランがあることも明らかになった。約4年ぶりのONEの日本上陸が大きなうねりを生むことになりそうだ。

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