将棋の第9期叡王戦段位別予選(九段戦)が12月8日に行われ、深浦康市九段(51)と木村一基九段(50)が午前10時から対局を開始した。本局の勝者は、午後2時から行われる予選決勝で阿部隆九段(56)ー丸山忠久九段(53)戦の勝者と本戦進出をかけて戦う。
深浦九段は、1991年10月に四段昇段。竜王戦は2組(1組:11期)。順位戦B級2組(A級:10期)。タイトルは3連覇した王位の3期で、棋戦優勝は10回。粘り強く、また強い気持ちで指し続ける姿勢にはファンも多い。2023年度はタイトル2期に挑戦した愛弟子・佐々木大地七段の飛躍に呼応するように、自身も今年度公式戦16勝6敗で勝率.7272と好調をキープしている。今期叡王戦では5期ぶり3度目の本戦進出を目指す。
木村九段は、1997年4月に四段昇段。竜王戦1組(1組:14期)、順位戦B級1組(A級:5期)。タイトルは王位で1期、棋戦優勝は2回。相手の攻めを受け潰すような将棋が特徴で「千駄ヶ谷の受け師」の異名を持つ。大盤解説、イベントなどでは軽快なトークでも人気の棋士だ。九段予選を突破し、3期ぶり3度目の本戦を狙う。
両者の対戦は2009年の第50期王位戦七番勝負のフルセットを含む24局で、深浦九段の13勝、木村九段の11勝とほぼ互角。同年代のライバル対決を制し、予選決勝に駒を進めるのはどちらか。持ち時間は各1時間。振り駒の結果、先手は深浦九段に決まった。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
叡王戦は四段から九段までに分かれた段位別予選を行い、12人が通過。シード棋士4人を加えた16人で本戦を戦う。29人が参加する九段戦はAからCまでの3ブロックに分かれて行われ、それぞれの優勝者が本戦に出場する。第6期から不二家が主催となり、対局時には栄養補給のためのお菓子ボックスが設置されている。現在のタイトル保持者は藤井聡太叡王(竜王、名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖、21)。
(ABEMA/将棋チャンネルより)