左右のテンプルを的確に打ち抜いて2ダウンを奪った衝撃KOに「前から倒れた」「グニャった」など驚きの声が上がった一方、試合後に勝者が見せたナゼか…ラウンドガールと同じ珍ポーズにも注目が集まる一幕があった。
10日に後楽園ホールで行われた「RISE174」の第7試合フェザー級ワンマッチ。今年2月にフェザー級に階級を上げて心機一転を図る拳剛(誠剛館/第5代王者DEEP☆KICK-55kg王者)と平野凌我(MTS/同級3位)の一戦は1ラウンド2分33秒、いずれもテンプルを打ち抜き2ダウンを奪った平野が拳剛をマットに沈める圧巻の勝利を遂げた。
ともにタイトルマッチを経験している攻撃型選手同士の対決は序盤、互いに上下の蹴りを飛ばしながら距離を測る慎重な立ちあがり。試合が動いたのは試合開始からおよそ1分30秒、拳剛が強烈なワンツーを当てると、立て続けに右をヒットさせる。一方の平野はカーフで拳剛の勢いを牽制。冷静な駆け引きを展開する。
身長で7センチ、リーチでも上回る拳剛に解説の志朗が「蹴りの位置も距離も遠い。打ち下ろしのパンチも怖い」。対する平野に「カーフやロー、ボディを散らして上に当てるのがセオリー。どうやって自分の距離に入るかが課題」と言及した次の瞬間だった。
残り40秒、拳剛のミドルを払って互いの距離が詰まったところで、平野が左のヒザ、右、左のフックを立て続けに強振。左のフックが綺麗にテンプルに入ると、拳剛がたまらずダウンを喫した。
カウント8で復帰した拳剛だが、足元はおぼつかない。ラウンドの残りは30秒。コーナーに詰めた平野は、右のフックで左のテンプルを射抜くと、左の返しを強振。ともに被弾した拳剛は前のめりに崩れ落ちた。
「めっちゃ効いてた」「前から倒れた」「グニャった」
驚きの声が上がった左右のテンプルを打ち抜く2ダウンKOに、志朗は「(2度目のダウンが)右がテンプルに入った。1回目のダウンも相当効いていた」と言及。実況アナが「1度目が左のテンプル、2度目が右で左右からという形に」と続くと「はい」と志朗は短く応じた。
豪快な衝撃KOを飾った平野は、清々しい笑顔。しかし、ナゼかリングに上がったラウンドガールと同じポーズを披露する珍行動。「ポーズw」「なぜw」などとツッコミが入る中、マイクを握った平野は「岡山から自分の生徒と、スポンサーがわざわざ来てくれたんですけど、早く終わらせすぎちゃってゴメンなさい」とひと言。さらに「今年はあまり試合をできなくて、いい結果も残せてないんですけど、僕が見ているのはフェザー級のベルトだけ」と述べ、同級1位の魁斗(立志會館)に対戦要求を突き付けた。
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