農林水産省の調べによると、食中毒全体のおよそ4割を占めるのが、寄生虫の「アニサキス」関連だという。
 
【映像】“調味料では死なない”アニサキス食中毒の予防法
 
 アニサキスは胃を食い破って、激しい痛みを伴うと思われているが、実際は分泌物に対してアレルギー反応を起こし痛みが生じる。人体に入った場合には、胃カメラで取り除くことも多いが、恐ろしさは食中毒だけではない。
     
 フリーアナウンサーで、アニサキスアレルギー協会理事の西村綾子さんは、「アレルギーまでいってしまうと、とても厄介」と説明する。アニサキスアレルギーの場合、死んでいても残ったタンパク質に反応してしまう。西村さん自身も、アニサキス症とアレルギーの両方を発症している。それにより食生活は「ガラッと変わった」そうだ。カツオ節のように、いぶすなどの工程を経ても、アニサキスのタンパク質は残っているため、魚の成分が入っていたら「もう食べない」と語る。