日雇い労働者が多く集まる、大阪・西成のあいりん地区。約4人に1人が生活保護受給者の西成区で、うどんを無料提供する元暴力団組員がいる。
【映像】元極道が営むうどん店「淡路屋」和歌山の新店舗(店内の様子)
うどん店「淡路屋」のキンちゃん(48)と、取材陣が出会ったのは2023年9月だった。「おなかを満たしていれば犯罪も減る」との思いから、生活に困っている人にうどんを振る舞っている。キンちゃんは、覚醒剤の使用や傷害など、逮捕歴が5回以上ある壮絶な人生を送ってきた。身に覚えのない犯罪容疑をかけられて、フィリピンへ逃亡したとき、転機が訪れた。食べるものに困るなか、現地の人に食べさせてもらい、「涙流しながら食べて、人間の温かさをわかった」と振り返る。