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【映像】うどんが1400円も!? 衝撃のニセコプライス
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 日本有数のリゾート地、北海道・ニセコで今、バイトなどの時給が爆上がりしている。例えば、ホテルなどを運営する外資系のHTMでは冬季の清掃やベッドメイクなどの時給が1800円。さらに経験や技術次第では2200円までアップするという。HTMが特別なわけではなく、求人情報を調査してみると、コンビニやチェーンの飲食店でも時給1700円前後のものが多数だ。

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 なぜここまで時給が高いのか。ニセコ地域の実態とその影響について、『ABEMA Prime』で議論した。
 
■清掃バイトで2000円超え?“時給爆上がり“の実態

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 ニセコのリゾート施設でアルバイトをしているもりりんさんは「出身地の千葉だと時給1100円だが、現在働いている外資系のレンタルショップが1600円。ニセコは時給が高く、全ての求人が毎年上がっていっていると思う」と話す。

 街に活気はあるのか。「パウダースノー好きな外国人の方がたくさん観光で来たり、働きに来たりしている。週末夜のバーなんかはすごく盛り上がっている」という。

 上がっているのは時給だけではないそうだ。もりりんさんが遭遇した居酒屋は、うどんが1400円したり、スープカレーの値段が1400円→1600円→1800円と、シーズンごとに値上がりしているといい、「自分みたいな人が居酒屋に行くのはなかなか難しいのではないか」と述べた。

 ニセコ町の隣に位置する俱知安町(くっちゃんちょう)でスポーツ用品店「Boom Sports」や不動産会社を経営する滝口直久氏は「我々の商店街でも時給1000円から1300円くらいまで上がっている。また牛丼屋さんが新しくオープンするが、高校生でも時給1650円以上から募集をしている」と語る。
 
■外資だけが好循環?

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 経営戦略コンサルタントの鈴木貴博氏は「ニセコは、日本の中でも突出して外国人に人気が高い。一方で、外国並みに物価も高くなってきているが、この状況は基本的に日本政府がずっと求めてきたもの。物価が上がり、賃金が上がり、そして経済が回るという意味でも、すごくシンボリックな町だ」との見方を示す。

 さらに「これからの日本の縮図だと思う」と指摘。「例えば新宿の歌舞伎町や渋谷、麻布台ヒルズなど、外国人の集客力が高い街では物価が上がり、賃金が上がるということが起きている。ニセコではうどんが1400円し、住んでいる人にとっては一見大変そうだ。しかし、もりりんさんのように、そこで暮らして稼いで、お金を使えばうまく循環する。問題は、隣の町になるとそれがなかかなか難しいこと」と述べた。

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 時給の引き上げに滝口氏は「厳しい」と答える。「今年1年は売上の状況を見たい。インバウンドで外国人がたくさん来ているが、日本人があまり来ていないのが現状だ」。

 また、場所による格差もあるといい、「山のほうは高級志向だ。例えばパーク ハイアット ニセコでは、ルイ・ヴィトンがリゾート地で初のポップアップストアを出店している。ほかにもモンクレールなどがあり、アジア系などの超富裕層が買っていく。しかし、一般客相手の街は値段が安く、どんどん格差が広がっている」と話した。

 倶知安町駅前大通り商店街の6割が「廃業した」「廃業が視野」という状態。鈴木氏は「本当に生死の分かれ目まで来ていると思う。ただお金持ちの方だけでなく、外国人の中流層が来た時に、ハイアットでは食事も買い物もできない。そうなると街へ行こうという流れは確実に出てくると思うので、必死に食いついて頑張ってほしいところだ。ここで諦めてしまったら、日本経済全体がダメになる」とした。
 
■日本企業への波及効果は 「賃金をあげるなら今だ」

 前明石市長の泉房穂氏は「諸外国で時給2000円、3000円は当たり前だ。それだけの時給を払えるほど店が儲かっている、つまり消費者がお金を使うという好循環。ニセコの場合は、外国人がキーになっているので、一気に全国に広げることは難しいが、良いモデルとしてヒントになる」と期待する。

 では、賃金の引き上げを全国的に広げることはできるのか。鈴木氏は「経済学的に最低賃金を上げるというのは愚策。それをやると雇用量が減ってしまうからだ。しかし今、1200円、1500円と時給を上げても、そもそも物価が上がっている。そしてインバウンドの影響で景気のいい流れができているので、賃金を上げるなら今だと思う」と主張した。

 また、中小企業の賃上げがポイントになると話した。「大企業は放っておいても上げるだろう。次の春闘で“賃上げ5%以上“と連合が言っていて、それに追随してくると思う。問題は中小企業が自分たちの値上げをできるかどうか。ここがクリアできれば日本はいいほうに向かっていくので、応援したい」。
(「ABEMA Prime」より)

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