【写真・画像】「東京地検を訴えるぞ!」カジノで106億円溶かした大王製紙元会長・井川意高氏が自民党パーティー券問題、キックバック裏金疑惑に激昂 1枚目
【映像】しんぶん赤旗、岸田政権のスクープを予告

 パーティー券裏金疑惑で揺れる自民党だが、この問題を1年以上前に報じていた新聞があった。2022年11月6日付の「しんぶん赤旗 日曜版」だ。
 
【映像】しんぶん赤旗、岸田政権のスクープを予告
 
 しんぶん赤旗は、「桜を見る会」や「日本学術会議」などの報道で、日本ジャーナリスト会議JCJ賞を2年連続で受賞している。のちの一大スキャンダルをどこよりも早く伝えた編集部に、スクープの裏側を取材した。
     
 「しんぶん赤旗」日曜版の山本豊彦編集長は、リクルート事件や東京佐川急便事件などで「企業献金が腐敗の温床だ」との批判が相次いだことから始まったのが、税金を使った「政党助成金」の制度だと説明する。一方で「そう言いながら『抜け穴』をいくつか作った」として、その例がパーティーだと指摘する。
 
「派閥は今、8割がパーティー。『組織的に行われている』ということで報じた。実は最初に気付いたのは、この報告書。パーティー資金を受ける側(派閥)は20万円を超えないと記載する必要はないが、出す側(企業・団体)は5万円を超えるものを書かないといけない。」(「しんぶん赤旗」日曜版・山本豊彦編集長)
 
 若手記者が収支報告書を見ていると、「同じパーティーなのに、括弧で政治家の名前が書かれているケースが結構ある」と気付いた。通常なら1回のパーティーで、同一の企業・団体から20万円以上の収入があれば、政党側は収支報告書に記載する義務がある。しかし、しんぶん赤旗記者が入手したある政治団体の収支報告書では、ある団体が1回のパーティーで議員Aからは10万円、議員Bからは6万円、議員Cからは10万円の券を購入したと記載されていた。団体はあわせて26万円のパーティー券を購入したことになるが、売った側の収支報告書には、団体名の記載はなかったという。そこに気付いた、しんぶん赤旗編集部は、「パー券問題」を追った。「時間があると見ていた。追究する意志がないと、なかなか続かない」と山本編集長は語る。
     
 しんぶん赤旗の報道を受けて、神戸学院大学の上脇博之教授が調査に乗り出し、両者の連携によって、自民党の各派閥が相次いで記載漏れを訂正し始めたという。そして赤旗のスクープから1年、上脇教授が刑事告発し、東京地検特捜部が捜査に動き出すと、他のメディアも一斉に取り上げることとなった。
     
 さらに今回、問題になったのが「キックバック」疑惑だ。主に行っていたとされるのは安倍派の議員たちで、松野博一前官房長官らは更迭された。一方で、同じく安倍派の鈴木淳司前総務大臣がキックバックを認めたり、宮澤博行前防衛副大臣が「派閥から収支報告書に記載しなくていいという指示があった」と明かしたりなどの「暴露合戦」も起き、波紋が広がっている。そんななか、山本編集長は、さらなる追及をほのめかす。
 
「国民にとって政治的責任・道徳的責任はどうなのか?というのが問われるべき問題。そういうのを次々出していきたい。次の号でも『岸田さんはどうなの?』を。岸田派は収支報告書の記載漏れを指摘されているが中身は出ていない。それをなんとか報道できたら…。『自民党全体がそうでしょう。岸田政権どうするんですか』という問題提起をしたい」(山本豊彦編集長)
 
(『ABEMA的ニュースショー』より)

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