昨今、寺や神社における伝統的な風習に変化が起きているという。
 
【映像】阿弥陀如来像を囲んで宙を舞う「ドローン仏」
 
 京都にある浄土宗龍岸寺では、室町時代から続く格式高い十夜法要に変化が。それが「ドローン仏」だ。法要では8体のドローン仏が登場し、見事な編隊飛行を披露した。浄土宗龍岸寺住職の池口龍法さんは「彫刻した阿弥陀如来像を中央に安置し、アクリルの台を下に置くことによって宙に浮いたようなイメージを持たせている。その伝統的な木彫りの仏像と、その周りに編隊飛行の仏像を8体飛ばすことによって、伝統的な技法と現代的な技法とをミックスしたような表現」と説明した。
     
    「伝統的な法要でドローンを使うのはいかがなものか」という声も聞こえてきそうだが。ネットでは「なんか好き」「特別なものが見れた!」と好意的な意見が多数だという。
     
    一方、東京千代田区の神田明神で行われた毎年恒例の「すす収め」では、お掃除ロボット「ルンバ」が大活躍。その数は10台で、神職によって落とされた“すす“をルンバが勢いよく吸い取っていく。千代田区役所がその様子をSNSに投稿すると、たった1日で500万回再生と大バズりした。
     
    神田明神広報の加藤哲平さんは「神田明神は秋葉原の氏神様でもあって、過去にいろいろなAIロボットともご一緒させていただくことがあり、AIのロボットによるご奉仕というのも1つの新しい形として新鮮だったように感じる」と語った。
     
    このニュースについて、寺や神社仏閣の支援事業をやっていた経験もあるという元衆議院議員の宮崎謙介氏は「神社の年収は100万とか200万」と、寺社仏閣業界の厳しい事情を説明して「ルンバもいいと思う。どんどんそういう風に使っていかないと、人がいないから維持できないし、より効率化を図っていくべきだ」と発言。
     
    さらに「ドローン仏もすごく面白い。伝統仏教の人が批判するが、よくよく考えてみると平安時代になぜ仏教がここまで広がったかと言うと、キンキラキンの中国から来たものが要は(当時は)新しかった。格好よかった。それでみんなが憧れて広がっていった。というのに立ち返れば、この姿こそが本当の伝統仏教なのではないか」と持論を展開した。
     
(『ABEMA的ニュースショー』より)