腹部をえぐったボディショット。破壊力がすごすぎてそのままKOの絶望的なダウンシーンに「意識はあるけど立ち上がれない」「なかなか無いこと」と実況が驚愕の劇的決着が飛び出した。
12月22日にタイ・バンコクで開催されたONE Championship「ONE Friday Fights 46」。スーブラック・トー・プラン49(タイ)とクレイグ・コークレイ(アイルランド)の試合は1ラウンド中盤にスーブラックが放ったボディショットでコークレイがダウン…そのまま立てずに試合終了となった。あまりにもあっけない腹パン“一撃”葬に戦慄が走った。
序盤はリーチで勝るコークレイが左を合わせるなど、手応えのある立ち上がり。しかしその後、スーブラックがヒジを当て、さらにヒザ、アッパーなど面白いくらい打撃をヒット。そのまま主導権を握るかに見えたが、劇的な決着は突然訪れた。
スーブラックがコークレイの蹴りをキャッチしてボディへズドンと一発。何気ない攻防での一撃だが、苦悶の表情を浮かべたコークレイはロープ際にゴロリ。四つん這いのまま動くことができない。
衝撃的なダウンシーンに実況の小出アナウンサーは「意識はあるけど立ち上がれない。なかなかあることではない」とのコメント。何とか身体を起こしたコークレイだが、そのままゴングが打ち鳴らされた。
一瞬何があったか判別が難しいフィニッシュシーン。コークレイの左の蹴りをキャッチしたスーブラックの見た目は柔らかいボディへの一撃。パンクラスやRIZINにも参戦している中田大貴は「気が緩んだ瞬間にボディストレートが入ったんだと思います」との見解。
さらに「打撃系のファイターにとってはボディで沈むのは“恥”と言われる。特にムエタイ選手にとってはありえない」という定説を覆す屈辱的かつ悶絶KO。コークレイは対戦相手の勝ち名乗りを聞きながら、なんともバツの悪い表情で天を仰いだ。