これでこそ欲張りゼウスだ。12月26日、プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」の第2試合では、赤坂ドリブンズの鈴木たろう(最高位戦)が登板。6万点超えの大トップで年内のラストゲームを締めるも、勝利者インタビューでは「ちょっと足りなかった」と笑った。
当試合は起家からEX風林火山・二階堂亜樹(連盟)、渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)、BEAST Japanext・猿川真寿(連盟)、たろうの並びでスタート。東1局で親の亜樹が9600点をアガると、東1局1本場、たろうはすぐさま發のみの1000点(+300点)で親を流した。東2局と東3局は流局。親番の東4局2本場では「負けることが多いと思いつつも、勝てたら大きい」と亜樹のリーチにカン六万待ちで応戦し、リーチ・赤・裏ドラの7700点(+600点、供託4000点)を獲得した。
これでトップ目に立つと、続く東4局3本場でもリーチ・平和・赤の5800点(+900点)を加点。南1局ではヤミテンからタンヤオ・平和・一盃口・赤2・ドラの跳満・1万2000点(供託1000点)をアガった。「結構、ヤミテンにすることが多かったんですけど、七対子で降りる時、危険な牌、切りにくい牌っていっぱいあると思うんですよ。だから、降りてくれたらリーチしていても悪くない」「うまくかわして攻め込まれたらきついかなとも思ったんですけど、松本の親番でそんなトップも見える状況じゃないし、僕に打って巻き込まれるのも嫌だろうなと思った」。南2局では、的確な読みであえて中単騎待ちのリーチをかけて松本からリーチ・七対子の3200点を奪取。親番の南4局でもリーチ・一発の3900点をアガり、そのまま逃げ切りを決めた。
持ち点6万1100点の快勝だ。これにはインタビュアーも「年内最後の試合で大きなトップ」としたが、たろうは「ちょっと足りなかったですけどね」とコメント。「(チームが)首位になれるように10万点。途中から、そんな気になっていました」としつつ、「そんなに都合良くはいかないな」「これでも十分満足なんですけど、上は狙っていきたい」と頬を緩めた。
初トップは11月22日と、今シーズンの序盤は苦戦した。それでも、たろうは「いい年ですね」と晴れやかな表情。「今シーズンは本当に雰囲気も良くて、チームの若手2人が頑張ってくれている」とし、「おじさんは足を引っ張らないようにしているだけでチームがいいところにいけるので、いい感じでいけていると思います」と新加入のチームメイトたちに感謝した。「2023年、ドリブンズを、Mリーグを応援していただき、本当にありがとうございました」「個人的には、ドリブンズ的にはいいシーズンだったと思いますが、来年も必ずもっといいシーズンにして、みなさまにより楽しんでいただけるように頑張りたいと思います」。これでチームは2位に浮上。全知全能の神がMリーグ初年度以来の優勝へと導く。
【第1試合結果】
1着 赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)6万1100点/+81.1
2着 渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)1万8000点/▲2.0
3着 EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)1万5700点/▲24.3
4着 BEAST Japanext・猿川真寿(連盟)5200点/▲54.8
【12月26日終了時点での成績】
1位 U-NEXT Pirates +324.0(52/96)
2位 赤坂ドリブンズ +291.6(52/96)
3位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +259.7(50/96)
4位 KADOKAWAサクラナイツ +255.1(52/96)
5位 EX風林火山 +71.3(52/96)
6位 渋谷ABEMAS ▲105.8(52/96)
7位 TEAM雷電 ▲123.7(52/96)
8位 セガサミーフェニックス ▲386.8(50/96)
9位 BEAST Japanext ▲585.4(52/96)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)