2023年はChatGPTをはじめとしたAIに関するニュースが注目を集めたが、進化を続けるAIと我々はどのように向き合うべきなのか? 経済・AI分野など様々なスペシャリストと共に考えた。
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「AIに関する日本の競争力」についてX(旧Twitter)で最新のAI情報を発信している起業家のチャエン氏は「今のままでは世界に勝てない」と指摘した。
「まず、2023年の『世界の生成AIサービス月間アクセス数トップ50』に1つも日本のアプリがない。また、AIに対する投資額においてもアメリカとは『桁』が違う。その上アメリカのトップ500企業の92%がAIを導入しているが、日本の上場企業においては10%しかい導入できていない」
この現状に対し慶応義塾大学の特任准教授でプロデューサーの若新雄純氏は「日本の企業は正確さを重んじるため、まだ不完全さが残るAIにリスクを感じているのでは」と分析した。
さらにチャエン氏は「ホワイトカラー(事務職など)はAIに置き換えられてしまうが、逆にブルーカラー(肉体労働者)の価値は高まる」と予想。
「日々AIは進化している。“AIを使う側の人”はいいが、一般のホワイトカラーの仕事はAIに置き換えられて格差が広がるだろう。だが逆にAIやロボットにできないUber Eatsの配達などといった肉体労働、ブルーカラーの価値が高まるのではないか。つまり、AIに勝てないと思う人は筋トレなど体を鍛えることに励むべきかもしれない」
経済ジャーナリストの後藤達也氏も「ホワイトカラーの事務職の給料は上がりづらいが、外食産業などは時給が上がっている。こういった“シフト”が今後も起こるかもしれない」と同調した。
経済アナリストの森永康平氏は「AIの影響もあり、2024年はフィットネス業界が盛り上がる」と予想。
「そもそも、運動不足の要因となったコロナ禍が落ち着いたこともあり、chocoZAPの店舗が増えるなどフィットネス業界は上り調子だ。さらにAIの進化によって頭を使う仕事がどんどんAIに置き換えられていくと『最後に頼れるのは肉体』となる。僕もAIに仕事を取られそうになったら最終的には肉弾戦でパソコンを壊す(笑)」
若新氏は「AIの発展と共に体を鍛える重要性が高まるというのは興味深い。今後は面接やプレゼンも過去の自分を全て学ばせたAIに任せるようになるかもしれないが、遊びに出かけたり、登山をしたりといった行為は体を鍛えておかないとできない。まさか年初からAIと筋トレについて論じることになるとは思わなかった」と述べた。
(ABEMA NEWS)