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【映像】超強力棋士を出場登録したチーム関西Aの谷川監督

 日本全国を8つのブロックに分けた団体戦で行われる「ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治」で、出場する棋士を発表する監督会議が1月6日に放送された。チーム関西A(兵庫・京都・滋賀)を率いる谷川浩司十七世名人(61)は、出場登録棋士に全員がタイトル戦経験者という超強力布を選出。地域活性と日本一の称号を勝ち取るべく、谷川監督が動く。

【映像】超強力棋士を出場登録したチーム関西Aの谷川監督

 最強チームの結成は、他7チームも緊張感を高めるほどだった。最初に名前を挙げたのは、京都府八幡市出身でタイトル戦13期、永世棋聖有資格者の佐藤康光九段(54)。続いて、兵庫県加古川市出身でタイトル7期の久保利明九段(48)、兵庫県西宮市出身で2017年に行われた第75期名人戦挑戦経験を持つ稲葉陽八段(35)、最後に2022年度の第7期叡王戦五番勝負に挑戦した出口若武六段(28)を選出した。

 兵庫・京都・滋賀で構成される関西Aチーム。地域を代表するトップクラスの棋士が登録され、どこを取っても隙のない布陣…のように思われたが、谷川監督は「関西Aに“トヨシマ”という名前が無いのがちょっと…。もし中部が優勝したら来年はトレードを申し出ようかな」とポツリ。兵庫県在住のはずの豊島将之九段(33)がチーム中部にエントリー&出場登録棋士選ばれたことに、やや悔しそうな表情も見せていた。

 それでも、谷川監督は全員がタイトル戦の舞台を経験した超強力メンバーを選出。「第1回なので実績を重視」と構想を明かした。さらに「私が60代、佐藤さんが50代、久保さんが40代、稲葉さんが30代で出口さんが20代。年代的にもバランスの良いチームになったかなと思っています」と自信をみなぎらせた。

 チームのスローガンは「アレに向かって」。谷川監督自身も棋界屈指のプロ野球・阪神タイガースファンとして知られており、昨年日本一に輝いた最強チームにあやかって標ぼうしたものだ。予選はAリーグに所属し、初戦では大会の発案者でもある日本将棋連盟会長の羽生善治九段(53)率いるチーム関東Aと激突。木村一基九段(50)、佐々木勇気八段(29)らフィッシャールールの経験豊富なメンバーが名を連ねており、激戦は必至だ。

 掲げる目標はスローガンの通り“アレ”だ。「その地域でどれだけ将棋が盛んになるかというのは、メディアはもちろん最近では自治体の支援が大きくなってきている。(地域対抗戦で)対局するのは5人ですが、そのほかの棋士もできるだけ地域のイベントに参加するという形で地域と一体となって応援をしていただき、私たちも活躍できれば」。超強力チームの躍進は約束されている。

◆ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治 全国を8ブロックに分けた「地域チーム」によって競う団体戦。試合には監督とチームから選ばれた出場登録棋士の4人の計5人が参加可能。試合は5本先取の九番勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。試合は1試合以上出場する「先発棋士」と、チームが3敗してから途中交代できる「控え棋士」に分かれ、勝った棋士は次局にも出場する。先発棋士は1人目から順に3人目まで出場し、また1人目に戻る。途中交代し試合を離れた棋士の再出場は不可。大会は2つの予選リーグに4チームずつ分かれ、変則トーナメントで2勝すると本戦進出。ベスト4となる本戦は通常のトーナメント戦。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

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