1月13日、プロレスリング・ノアの2024年本格幕開けとなる『STAR NAVIGATION 2024』が行われた。メインイベントは、王者・拳王に潮崎豪が挑戦するGHCヘビー級タイトルマッチ。

 1.2有明アリーナ大会で、拳王が征矢学を破りGHCヘビー級王座初防衛に成功した試合後、この日「NOAHを取り戻す」と新ユニット「TEAM NOAH」を立ち上げた潮崎豪がリングに上がり挑戦をアピール。拳王は一度はそれを却下しながら「俺はベルトを賭けて闘うから、お前も『I am NOAH(の称号)』を賭けて闘え」と返答し、双方が“最も大切なもの”を賭けて闘うタイトルマッチが決定。2024年最初の後楽園ホール大会でいきなり実現した。

 試合は、最初からGHC王者・拳王がペースを握る。場外戦に持ち込むと、場外の固いマットの上で投げっぱなしジャーマン。さらにセカンドロープから場外へPFS(プロフェッショナル・フット・スタンプ)を決めた。潮崎は腹部を押さえながらしばし悶絶。早くもボディに大ダメージを負ってしまった。

 その後も拳王は攻撃の手を緩めない。リングに戻るとボディに蹴りを連発、トップロープからボディにダブルニードロップを落とし、さらに腹部へのダメージを蓄積させる。

 これに対し歯を食いしばりながら立ち上がった潮崎は、拳王のハイキックをラリアットで撃ち落とすことに成功。これで、今度は拳王が右足にダメージを負うと、潮崎はすかさずリバース・テキサスクローバー・ホールドで執拗な足攻め。そこからリミットブレイクを決めて反撃の糸口をつかむが、豪腕ラリアットをかわされると、逆に拳王が高速の投げっぱなしジャーマン、ドラゴンスープレックスで再び反撃。

 拳王は掌底3連発で潮崎をダウンさせると、豪腕ラリアットを喰らいながらもバックスピンキック、蹴暴と畳み掛け、トップロープからPFSにいくが、これは潮崎がかわし再び豪腕ラリアット。そして潮崎は拳を握りムーンサルトプレスを狙うが、素早く立ち上がった拳王がコーナー最上段から雪崩式ドラゴンスープレックスを爆発。

 そしてカバーにはいかずPFSを完璧に決めるが、潮崎は意地でカウント2.9で返す。ならばと拳王は最終兵器、炎輪(ムーンサルト式ダブルニードロップ)を完璧に決めて、ついにカウント3奪取。GHCヘビー級王座二度目の防衛に成功するとともに、「I am NOAH」の称号を潮崎から奪い取った。

 「これぞNOAH」と言える激戦を制した拳王は、試合後すぐさまマイクを握ると「本日から『I am NOAH』の拳王だ!」と宣言し、敗れた潮崎への当てつけのように『I am NOAH』を3度連呼し、潮崎にこれでもかと屈辱を味わわせる。

 しかし、拳王の本心は別のところにあった。

「『『I am NOAH』めちゃくちゃ響きいいよな。だがな潮崎豪! 俺がNOAHを引っ張っていくのは変わりない。だが、NOAHをさらなる高みに持っていくのは潮崎豪、テメエも必要だ。NOAHの聖地ディファ有明でデビューして、ずっとNOAHを背負ってきたテメエのプロレスラー人生、俺は知ってるぞ。だからよ、潮崎だけじゃねえぞ。TEAM NOAH、テメエらにも言っておくぞ。NOAHこのままで満足か。全然、満足じゃねえだろ。まだまだNOAHは高みに持っていく。

 潮崎豪、これからTEAM NOAHがどうなっていくか、お前次第だ。TEAM NOAHを上げていけよ。そのために、俺からひとつプレゼントをやろう。俺が3分前にちょうだいした『I am NOAH』を俺がテメエにプレゼントしてやる。もっともっと『I am NOAH』、そしてTEAM NOAHを上を持っていけ。それだけだ!」

 こうしてNOAHをさらなる高みに持っていくための拳王流エールを敗者・潮崎に送ると、「I am NOAH」の称号をあらためて“主”のもとに託した。

 場内が「拳王」コールで包まれる中、ここでテーマ曲とともに前GHCナショナル王者のイホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.が登場。スペイン語で挑戦を表明すると、拳王は「その答えはYESだ」と挑戦を受諾。

 「おまえのことを俺はめちゃくちゃ評価してるぞ。おまえとこのベルトを懸けて闘ったら、NOAHをもっと高みに上げることができる。次の挑戦者はイホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.だ!」そう宣言し、自ら手を差し出しガッチリと握手をかわした。

 そして大会終了後、2月4日、仙台サンプラザホール大会で拳王vsワグナーJr.のGHCヘビー級タイトルマッチが正式決定。ファンの支持率がともに抜群の両者が、NOAHをさらなる高みに上げるべく、最高峰のベルトを賭けて激突する。

文/堀江ガンツ
写真/プロレスリング・ノア