能登半島地震の被災地で、被災者を苦しめる悪質な犯罪が起きている。
 
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 自宅が被災した女性(72)が「これからどうすればいいかという時にやられたら…本当にやめてほしい」そう訴えるのは、「ブルーシート高額請求」だ。女性は地震発生の2日後、業者を名乗る若い男の訪問を受けた。男は壊れた屋根をブルーシートで覆うことを勧めてきたという。
 
「いきなり来た。『天井の鬼瓦が傾いているからブルーシートをつけた方がいい。予約はいっぱいあるけど、お宅を一番先につけますから、どうですか?』と」(被災した女性)
 
 女性がブルーシートの設置を依頼すると、男は車からハシゴをおろし、20分ほどして「終わりました」と告げた。設置料金の相場は通常、高くても5〜6万円だが、そこで12万円を請求される。女性は「暴れられたりしたら怖いなと思い、結局払った」と話す。しかし設置してからわずか2日後、ブルーシートは屋根から外れたという。こうした被害を受けて、七尾市役所はホームページで注意を呼びかけている。なお警察庁には、ブルーシートのみならず、瓦の修繕での高額請求など、石川県内で計44件の相談が寄せられている。