能登半島地震をめぐって、SNS上では「偽救助要請」などのデマ投稿が広がっている。
 
【映像】東日本大震災の津波映像を使ったデマ投稿
 
 例えば、「息子が挟まって動けない。私の力では動きません。頼みの綱がXしかない、助けて」とのSNS投稿。住所も記載されていたが、そこに住んでいた40代女性は息子がおらず、投稿もしていなかった。しかし、警察からの問い合わせが来るなど、緊急時の業務を妨害する事態に発展した。
     
 デマに詳しい国際大学グローバル・コミュニケーション・センターの山口真一准教授は、能登半島地震では、今まで以上に多くのデマが流れていて、注意が必要だと呼びかける。
「利他的な感情を刺激してくる。“助けるために拡散しなきゃ”が動機としてある。そういったものが拡散されることで、実際の救助活動で支障が出る」(山口真一准教授)
 
 しかし、真偽を見極めるのは容易ではない。山口准教授は「真偽不明としか言いようがないもの」を一切拡散しないというが、他方で「全員が全く拡散しなかったら、本当に困っている人の助けには絶対にならない」とも指摘する。