日本全国を8つのブロックに分けた団体戦で行われる「ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治」で、谷川浩司十七世名人(61)率いるチーム関西Aが京都府内で「地域会」パート2を開いた。全国屈指のパワースポットとしても知られる石清水八幡宮で必勝祈願を行い、いよいよ始まる地域対抗戦の開幕戦に向けて気持ちを高めていた。
兵庫・京都・滋賀で結成されたチーム関西A。監督を務める兵庫県神戸市出身の谷川十七世名人は、京都府八幡市出身の佐藤康光九段(54)、兵庫県加古川市出身の久保利明九段(48)、同西宮市出身の稲葉陽八段(35)、さらに同明石市出身の出口若武六段(28)と全員がタイトル戦の舞台を経験している強力メンバーを出場登録棋士に選出した。この日訪れたのは、佐藤九段の出身地でもある京都府。前回の「地域会in加古川市」に続き、今回は京都エリアで大会のPR活動と地域の魅力を発信した。
最初に向かったのは、京都駅の目の前にそびえるランドマーク「京都タワー」。地上131メートルの展望室からは京都の市街地や寺社を360度見渡すことができるとあり、5人は修学旅行やデートの思い出話に花を咲かせていた。ここでは地域対抗戦とチームのPRのために、ファンにステッカーを配布するなど普及活動を行う場面も。京都タワーホテルからはスタッフからのメッセージが書き込まれた応援色紙を受け取り、開幕に向けての気持ちを充実させていた。
次に訪れたのは、日本三大八幡宮のひとつで国内有数のパワースポットとしても知られる石清水八幡宮。5人は、参拝とともに必勝祈願を行った。さらに勝負運を占うべくおみくじにもチャレンジ。佐藤九段と出口六段は「吉」、谷川十七世名人と稲葉八段は「平」、久保九段は「未分(いまだわかれず)」となった。平と未分は珍しい結果とされており、平は運が安定している状態、未分は運が上がったり下がったりする状態を指すと言われており、神職からは「日頃から徳を積むべく行いを良くしていただいて、運気が上がるようにしていただければ」との助言もあった。
向かう開幕戦では、本棋戦の発起人で日本将棋連盟会長・羽生善治九段(53)率いるチーム関東Aと激突。初戦から厳しい戦いが見込まれているが、関西Aのメンバーも引き締まった表情で気合も十分の様子だ。谷川十七世名人は「万全の態勢で、憂うことなく勝負に臨めると思っております」と語り、躍進を誓っていた。
◆ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治 全国を8ブロックに分けた「地域チーム」によって競う団体戦。試合には監督とチームから選ばれた出場登録棋士の4人の計5人が参加可能。試合は5本先取の九番勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。試合は1試合以上出場する「先発棋士」と、チームが3敗してから途中交代できる「控え棋士」に分かれ、勝った棋士は次局にも出場する。先発棋士は1人目から順に3人目まで出場し、また1人目に戻る。途中交代し試合を離れた棋士の再出場は不可。大会は2つの予選リーグに4チームずつ分かれ、変則トーナメントで2勝すると本戦進出。ベスト4となる本戦は通常のトーナメント戦。
(ABEMA/将棋チャンネルより)